Japanese train running sound and view in the car.(FUKUI/Fukui-Railway/Series 880/Toyodenki-VVVF)
福井鉄道福武線用880形のリニューアル車、886Fと888Fの走行音です。本系列は元名鉄岐阜線区の抵抗制御車でしたが、リニューアルにより東洋電機製ハイブリッドSiC方式のVVVF制御に更新され、同社としては初めて非同期領域にランダム変調を採用し磁励音が三菱などに近いものになっています。
・ブレーキハンドル、二刀流！
2021年初頭に突如現れた880形の「省エネルギー化改造車」の888Fですが、この改造内容は少し興味深いものになっています。2021年度の第58回鉄道サイバネティクス・シンポジウムにて本改造に関する東洋電機の発表があり、これによると元々空気ブレーキのみの同車にVVVF化で回生ブレーキを搭載すると総括制御が難しい為、従来の空気ブレーキ系統はそのままにマスコン側に回生ブレーキを追設して、電気ブレーキと空気ブレーキを別々のハンドルで操作するという方式としたそうです。マスコンハンドルは力行側と逆方向へ投入すると回生ブレーキが作動します。880形は電気ブレーキが無く高速運転の伴う制輪子の消耗が激しかった為、この回生ブレーキ化によってメンテナンス軽減化の狙いもあるようです。訪問時に福鉄職員の方と会話した際にもブレーキ扱いの話題が挙がっており、従来の空気ブレーキのみでも停車できるものの、運転士にも好評なのか今回撮影した2列車ともに制動時の大半は回生ブレーキを使っており、停止時の補助的に空気ブレーキが使用されていました。改造第1号の888Fに続いて、既に2本目となる886Fも登場しています。