山本周五郎の短編小説「唐船調べ書」初出：昭和17年
本作品中にある御家騒動は、黒田騒動と言われ、伊達騒動、加賀騒動または仙石騒動とともに三大御家騒動と呼ばれる。
黒田長政は世継ぎ継承にあたり長男・忠之の狭器と粗暴な性格を憂い、三男の長興に家督を譲ると決めた。後見役の栗山大膳が長政に対して長男忠之の廃嫡を取りやめるよう嘆願し、長政は嘆願を受け入れ、大膳を後見役に頼んだ後に死去した。
忠之は寛永元年（1624年）に藩主就任早々、側近と筆頭家老であった大膳はじめ宿老達との間に軋轢を生じさせ、生前の長政が憂いていたとおりに御家騒動へと発展した。
忠之は軍縮の時代にあってそれに逆行する暴政を行った。これにより遂に藩は幕府より咎めを受けるに至った。大膳も寛永9年（1632年）6月、忠之が幕府転覆を狙っていると幕府に上訴した。藩側は「大膳は狂人である」との主張を行い、寛永10年（1633年）2月、将軍徳川家光が直々に裁いた結果、忠之の藩側の主張を認め、所領安堵の触れを出し、10年に及ぶ抗争に幕を閉じた。大膳は騒動の責を負って陸奥盛岡藩預かりとなった。（ウィキペディア参照）
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