日本の歴史　解説音声　無料ダウンロード
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「仏教の伝来」「清少納言と紫式部」など、日本史のハイライト58篇を解説した音声を無料ダウンロードできます。
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明治の廃仏毀釈。慶応4年（1868）「神仏分離令」を発端とする仏教弾圧・仏教排斥運動。もともとは神仏習合の寺社に、神社と寺を分けさせ、神道を国家宗教にすることが目的だったが、神仏分離令を拡大解釈した神社関係者や民衆によって、仏教弾圧・仏教排斥の嵐が全国で吹き荒れた。明治2-3年頃がピークで、明治9年頃に収束した。
明治の廃仏毀釈によって、江戸時代には9万以上あった寺が、半分の4万5000にまで減ったと言われる（正確な数は不明）
●神仏習合と神仏分離
権現（仏が衆生を救うために仮　に神の姿をとって現れたもの）→ダメ
牛頭天王→ダメ
鰐口・梵鐘→ダメ
●薩摩の廃仏毀釈
1066の寺→すべて破壊
2964人の僧侶→全員還俗
島津家の菩提寺・福昌寺→破壊
●坂本で始まった明治の廃仏毀釈
日吉社（ひえしゃ）＝日吉大社
日吉社の神官たち・坂本の領民→延暦寺に押し寄せる
●松本の廃仏毀釈
知藩事・戸田光則（とだ　みつひさ）の独断
戸田家の菩提寺・全久院→破壊
164の寺→124か寺が廃寺
背景に、寺に対する憎しみ
●岐阜苗木藩における廃仏毀釈
知藩事の遠山友禄（ともよし）（旧幕臣）
17の寺→すべて破壊
●伊勢の廃仏毀釈
菩提山神宮寺
伊勢でも神仏習合は進んでいたが…
明治2年（1869）3月に明治天皇が伊勢行幸
度会府（わたらいふ）
「伊勢神宮の神域にある寺はすべて撤去せよ。仏教に関係した商売はすべて中止せよ」
196の寺が破壊される
●鎌倉の廃仏毀釈
鶴岡八幡宮寺→鶴岡八幡宮
●奈良の廃仏毀釈
東大寺、興福寺、西大寺、法隆寺、薬師寺、唐招提寺…
興福寺の場合
一乗院・大乗院はじめ107もの末寺を持ち、現在の3倍の広さ
慶応4年（1868）神仏分離令→
一乗院・大乗院は連署で政府に嘆願書
「仏教は捨てます。神官として地位を保証してください」
130人の僧→全員還俗。春日社の神官に転職
興福寺五重塔
25円（10万円程度）で売りに出される
明治5年（1872）の上地令でほとんどの寺領を没収
事実上の廃寺
明治8年（1875）西大寺の管理化に入る
鹿にも被害
初代奈良県令・四条隆平が鹿狩り
●京都の廃仏毀釈
五山の送り火→禁止
地蔵盆、盆踊り→禁止
仏具類→溶かして四条大橋の材料
○愛宕山→すべての寺が取り壊し
白雲寺の惣門（黒門）のみ現存
○八坂神社
もと祇園社感神院→八坂神社
牛頭天王→スサノオノミコト
○北野天満宮
境内仏教施設→すべて取り壊し・移転
「北野天満宮」→「北野神社」
○石清水八幡宮
●廃仏毀釈に驚く政府
「仏教を廃絶せよと言っているのではない」
●僧侶の俗化政策
明治5年、肉食妻帯を許可
●収束
明治2、3年頃がピーク
明治9年ころ収束
●参考文献
『仏教抹殺』鵜飼秀徳　文春新書
『廃仏毀釈百年』佐伯恵達　鉱脈社
『神仏分離』圭室文雄　教育社
『神々の明治維新』安丸良夫　岩波新書
『日本仏教史』ひろさちや　河出ブックス
『日本の歴史20　明治維新』井上清　中公文庫