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*2024年1月5日放送時点の情報です
能登半島地震から間もなく1カ月がたちます。県内で大きな被害となったのは新潟市西区などで拡大した液状化です。各地でとらえられたその瞬間・住民の声、専門家の分析を取材しました。
元日の夕方、県内を襲った強烈な揺れ。
震度5強を観測した新潟市西区。地震の直後、地面から泥水があふれ出しました。
■液状化被害にあった車の所有者
「今までに経験したことのない揺れ。そのうち駐車場が陥没し始めてどんどん沈み始めて水が上がってきた。このままいくと車の水没も覚悟しなきゃと思った一瞬。」
西区で相次いだ、液状化現象。道路は波打ち、被害は住宅にも及びました。水が引いて残ったのは大量の土砂。
住民は撤去作業に追われました。
■住民
「いやーもう今はやれることをやるしかない、家も傾いてしまっているけれど、焦りやら不安やら色々です。」
鳥原地区の青柳智子さんは、地震直後、自宅の脇で液状化を目撃しました。
■液状化被害を受けた 青柳智子さん
「土台の下から砂と泥が一緒に噴き出してきた、それでここまでたまってしまって。この土台が沈んで家が傾いた。」
家の中を見せてもらうと、寝室の畳がずれて隙間ができたほか、壁に亀裂が入ったためビニール袋をつめてふさぎました。
廊下に置いた電池が転がるほど、全体が傾いています。
■液状化被害を受けた 青柳智子さん
「傾斜って何度か分かりませんけど、とっとっと進む感じがしておおっとよろける感じ、だんだん気分が悪くなる。」
液状化は、水を多く含んだ砂の地盤で起こります。
普段は、砂の粒同士がかみ合い住宅などを支えていますが、地震で揺すられると泥水のようになり、力を失うため沈下が起こり、住宅などが傾きます。
液状化の被害が西区に集中していることについて、専門家は、液状化しやすい条件がそろう土地だったと指摘します。
■新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授
「固まっていない砂があること、細かい粒で粒の大きさが揃っているっていうことと、地下水がたくさん満たされているところ。揺れは5強をすぎると液状化をする可能性があると広く言われている中で、ちょうど西区の県道沿いのところが粒ぞろいの砂で地下水の高い地形・環境なのでそれで液状化をしてしまった。」
■記者
「新潟市西区のこちらの神社、地震の影響で鳥居が傾き片方の足が地面に埋まってしまっています。そして近くの道路からは水があふれ出る様子がうかがえます。」
地震から1日以上が経っても、水が湧き出している場所があり、地下水が多い地域ということが分かります。
北陸地方整備局が提供している「液状化しやすさマップ」を見ると、住んでいる土地が液状化しやすいかを確認することができます。
■富山詠美アナウンサー
「今回被害が大きかった新潟市西区を見てみると、多くの地域が最も危険度の高い赤で示されていることがわかります。」
液状化で駐車場が陥没した新潟西郵便局も、危険度が最も高い「赤」。さらに過去、液状化が発生したことを示す「灰色」が重ねられています。
60年前の新潟地震では、新潟市内の至る所で液状化が発生。橋が崩落し、アパートが横倒しになりました。
世界的に注目を集め、この地震をきっかけに液状化の研究が本格的に始まりました。
対策をしなければ、液状化は同じ場所で繰り返されるといいます。
■新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授
「新潟地震の時にも今回液状化が多発したところは起こっているんですが、個人の宅地のレベルですと、家を新築されるとか立て直すときに地盤を改良したり、少し固めるとか、杭を打つってことができる。あとは水を抜くということもできる。今、建っているところにその策を施すのはなかなか難しいんですが、今回の被害にあって建て替えっていう時に、策を講じていただくと、次はかなり防げるのかなというふうに考えている。」
新潟市は、住宅の液状化被害について全てを把握しきれておらず、調査が進んでいます。専門家は、今回より強い揺れがきた場合、他の地域でも被害が拡大する恐れがあると指摘します。
■新潟大学 災害・復興科学研究所 卜部厚志教授
「県内にある断層だともっと揺れます。そうなってくると液状化をしやすい条件のところが、もっと幅が広くなって多くの液状化や建物被害が出る。自分の住んでいる所の地盤や環境、家などを改めて考えてもらい、何か用意できないかという発想を持ってほしい。」
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