★今回の自分自身に向けた「感性」の動画は「Solitude（ソリチュード）」(孤高なる孤独)
である。
私の大好きなジャズ・ギターリスト「ウエス・モンゴメリー」のアルバム「ソリチュード」がタイトルの根底にある。
★エンディングで「Solitude」の下に出る「Under the sun Solaris･･･（ソラリスの陽のもとに･･･）」は、原作：スタニスワフ・レム、監督：タルコフスキー、1972年の映画「惑星ソラリス」。2003年には、監督：スティーブン・ソダーバーグ、脚本：ジェームズ・キャメロン、主演：ジョージ・クルーニーとナターシャ・マケルホーンの共演で、72年の「惑星ソラリス」がリスペクトされた「SOLARIS」（ソラリス）から引用した。
この映画は、私の大好きなスタッフと主演者で2003年に上映されワクワクしながら鑑賞したが、映画館はガラ空きで内容がよく分からないと不評？であったようだが、私の感性はブルブルと震えるお気に入りの１巻となった。よって、映画同様に思慮深く、浅はかな単純なコマではなく、思料深い意味を大いに含ませるために、あえて記載したものである。
★さて、本動画の本題だが、私は、20代の自動車整備士の時、車やバイクなどの「原動機」は排気音（マフラー音）よりも吸気音（キャブレタ音）が大好きであった（以下、キャブレタを「キャブ」)。
キャブ音が大好きといっても、何でもイイわけではない。キャブは車種ごとに種類があったが、バレル、ダウンドラ、SUなどは嫌いであった、いや大嫌いであった。そもそもカッコが悪い。私が大好きだったキャブは「ソレックス」と「ウェーバー」と称する2種のキャブが大好きであった。
私は、20代で「ソレックス」を何度も分解・整備・調整して技術を習得し、そして「ソレックス」には満足して「卒業」した。
今回は、「ウェーバー」の話になるのだが、実は「ウェーバー」（キャブ全般）は既に時代遅れであり、私もソレックス同様に「卒業」しているのだが、今回は「キャブの音」という専門的な「音の感性」に本題をおいたので、あえて掲載した。
余談だがレースにも使用されたソレックスやウェーバーは、安易な理由で保有や装着をすると、現在の道路事情では、その扱いは困難であろう。路上でエンストし再始動できなくなるならまだしも、キャブは適当な整備をすると火災にも繋がり、人命にも危険を及ぼす。興味本位やネットでの浅知恵で、触らないほうが身のためだ。警告しておく。
で、ルノー8ゴルディーニに純正として装着されている「ウェーバー」(40DCOE)だが、エンジン2気筒に対しウェーバー1機が必要だから、4気筒のエンジンで2連装されているわけである。
映像の我がルノー8ゴルディーニの「ウェーバー」は完璧なセッティングがなされていて、私には、もう学ぶことはない（キャブ調整は常に必要ではあるが･･･）。
繰り返しになるが「音の感性」を表現したかったので、映像中どの音が（我が感性）そうなのか、少しは理解して欲しいと思い、ウェーバー自体の映像はあえて掲載していない。また、ルノー8ゴルディーニはリアエンジンでリア駆動であるから、キャブ音が後方へ逃げてしまい聞こえ難い。したがって、動画上では「ウェーバー」の吸気音が極力聞こえるように録音してみた、スロー系からメイン系へのジェットの移り変わりの音色、加速ポンプの作動時の音色、2機の調律された音階とハーモニクス･･･、ジャズ演奏でいう、トライアードのツー、ファイブ、ワン！またはオクターブ奏法といったところであろうか･･･実に官能的である。
そういった、「ウェーバー」の移調、変調音を海の美しさと、陽の出の優雅さを背景に堪能してくれたら幸いである。
それと、従前から記述しているが、ルノー8ゴルディーニのボディーデザインの美しさに気づけば、美しいボディにベタベタと貼付した、くだらないステッカーを剥がしたくなるだろう。それはA110なども同様である。
終わりに
もう、時代遅れのウェーバー達だが、自分自身を遡る動画であるので、「20代の時にキャブに夢中であった自分と、愛しくもガソリン臭く面倒なキャブ達へ、アナログな手紙を出した」そんな気分である。
少数ではあろうが、世界中のソレックス、ウェーバー好きの人たちに「この調律音」が届けば幸いで、おこがましくも、私は、「映画」の…さながら、脚本家になった気分である･･･。