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山口歯科クリニック(渋谷区恵比寿・代官山)
www.yamaguchi-dental-clinic.com/
当院は100%顕微鏡治療を行う歯科医院です。
『神経をとった歯を長持ちさせるには(全5回)』第4回:土台をつくる治療(支台築造ファイバーコア)前回は神経が入っている空洞(歯髄腔)にMTAセメントを詰める治療のお話をしました。(第3回根管充填をご覧下さい)
今回はMTAセメントを詰めた上部(歯冠側)にファイバーポストを使い土台をつくる治療のお話しです。
当クリニックではどのようにして割れる力から歯守る土台作りをしているかご説明します。
従来の治療法では、被せるクラウンが取れたり、土台が壊れてしまわないように金属製の土台(メタルコア)や金属製のネジ(スクリューポスト)を使います。
金属製なので、非常に強く壊れてしまう事がない反面、噛む強い力がかかるとメタルコアが壊れる事なく、根の方が割れてしまう事があります。
当クリニックではメタルコアやスクリューポストは使っておりません。
歯の象牙質のしなり(弾性)が酷似しているファイバーポストを使います。
このファイバーポストもいろいろな製品がありますが、個別包装の製品を使っています。
個別包装のファイバーポストを滅菌ピンセットで取り出し、適切な処理をした後、根の中に挿入します。
この一連の操作を手やグローブで一切触る事無く行う事で、グローブに残るパウダーや汚れ、水分など、接着を邪魔する物の付着が防げます。
ただし、ファイバーポストが入れば強度が高くなる訳ではありません。
歯、コア用レジン、ファイバーポストがそれぞれしっかり接着する事が重要です。
①プライマーが接着面全体に塗れている事
②プライマーをしっかり乾かす事
③ボンディングレジンが確実に接着面に塗れている事
④ボンディングレジンを固める光が根の先まで届いている事
⑤コア用レジンは5分間科学的に固めた後、光で固めると未重合が減ります
以上の①-④を顕微鏡で拡大して1つずつ確認します。
ファイバーポストが出る以前の治療ではメタルコアを使用していましたが、現在では全てファイバーコアの使用になりました。根が割れて抜歯になるケースも明らかに減少しています。
このようにファイバーポストを使った土台作りも歯を長期にわたって健康に使うためには大きなウエイトを占める処置の一つです。一生ご自身の歯で噛めるようにやれる事は全て治療に取り入れています。次回、最終回は被せるものクラウンのお話をします。是非、ご覧ください。