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"行楽の秋"とも言われるこの時期、高速道路でのトラブルが多発しています。中でも多いのが「落下物」。命がけで回収する交通管理隊に同行取材しました。
■落下物が多くなる季節は“秋” 猛スピードで行き交う高速道路で発見したものは
東北自動車道でパトロール中のNEXCO東日本 交通管理隊のもとに緊急指令が入りました。
NEXCO東日本 交通管理隊男性隊員
「路肩にあるね」
女性隊員
「はい確認しました」
車が猛スピードで行き交う高速道路。そこで隊員が手にしたのは…
女性隊員
「回収です!」
発見した落下物は1メートル以上もある木材でした。相次ぐ高速道路での落下物。NEXCO東日本管内だけでも年間約9万7200件もの落下物の処理を行っています。
警察庁によると高速道路での落下物による交通事故は毎年20件以上発生しており、中には死亡するケースも。実は落下物の多い時期は秋だといいます。
NEXCO東日本 加須事業所 熊倉洋一事業所長
「秋の行楽シーズンで交通量も増えますし、また季節の変わり目で物流も多くなりますので、この時期は落下物が多くなります」
そこで今、どんな落下物があるのかNEXCO東日本 交通管理隊の車両に特別に同乗させてもうらうことにしました。すると早速、隊員が落下物を発見。
男性隊員「後方よし!」
安全を確認し急いで落下物の元に向かうと…落下物は1メートル四方もある鉄板でした。
NEXCO東日本 交通管理隊 芹田誠一郎隊員
「(鉄板を)踏んだり、避けようとしたお客様が車同士で事故を起こすとかなり危険なものになります」
さらに別の隊員が見つけたのは…
NEXCO東日本 交通管理隊 鈴木亮平隊員
「これ危ないな」
車から降りた隊員のすぐ隣をトラックや乗用車が猛スピードで通り過ぎます。落下物の正体はタイヤのバースト片でした。
こうした落下物を保管する場所を見せてもらうと…
NEXCO東日本 熊倉事業所長
「今、気温が高いので道路の温度も上がってしまいタイヤのバースト片が多くなります。その他はビニールやプラスチック類などがあります」
NEXCO東日本によると去年一年間で一番多く処理した落下物はプラスチック・ビニール(約17900件)。次いで布類(約12000件)、木材(約9900件)などです。実はこれら重量が軽いものこそ、特に危険で注意が必要だといいます。
■軽量の落下物は大きな事故につながる危険性も 回収する隊員も命がけ
今年の7月、首都高速道路を走る車のドライブレコーダーが捉えた映像です。トラックの後ろを走っていると…トラックに跳ね上げられた白いシートのようなものがフロントガラスに向かって飛んできました。工事現場で使われるものでしょうか。「防音」の文字が見えます。
軽い落下物は風などの影響を受けやすく大きな事故につながる危険性が高いのです。
NEXCO東日本 鈴木隊員
「こちら(大きな紙くず)がフロントガラスについたら、前が見えなくなりますので当然事故になります。」
風で舞ってしまう軽いモノは回収する隊員も命がけです。
NEXCO東日本 鈴木隊員
「飛んでいるな」
落ちていたのは茶色い包装用紙です。風で飛ぶことも想定して慎重に風下にまわり回収します。さらに別の包装用紙も発見。猛スピードで走る車両の合間を縫って中央分離帯へ向かい回収に成功しました。
NEXCO東日本 交通管理隊 松田絢華隊員
「(風に)舞ってしまう紙も通行車両も(両方を)見ながら渡らないと危険があるので意外と紙の方が厄介です」
さらにこんなものも…落ちていたのは引っ越しなどに使われる運送用の毛布でした。回収した隊員は大型トラックなどの走行風の影響を受けないよう毛布を小さく折りたたみます。それを見てパートナーの隊員が安全に渡るタイミングを図ります。
日中の2日間だけで9個の落下物を回収しました。取材の最後にもしも自分がモノを落としたらどのようにしたらいいか聞いてみました。
NEXCO東日本 芹田隊員
「絶対に自分で拾いには行かないでください。とても危険です。路肩側にある非常電話もしくは道路緊急ダイヤルなどで通報してください。私達が回収に向かいます」
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