#記憶にございます #自民党 #議員辞職 #宮沢博行 #不倫 #スキャンダル #安倍派 #裏金 #裏切り #週刊文春
自民党元安倍派の宮澤博行議員が、昨日2024年4月23日午後、突然、議員辞職をしました。
本人の口からは辞職の理由については多くは語られず、衆議院議長に提出された辞職届については「一身上の都合により」と記されていたそうです。
今日はこの件に関して、私のオリジナルの解説をお伝えします。
よろしければ皆様からの
高評価、チャンネル登録をしていただけると幸いです。
＊＊＊
複数の報道によれば
自民党の比例東海ブロック選出で静岡3区の宮沢博行衆院議員が、週刊誌で女性問題が報じられる見通しとなったことを受け、議員辞職願を提出しました。
宮沢議員は4月25日 発売の週刊誌に女性問題が報じられる見通しになったことを受け、23日中に衆議院に議員辞職願を提出する意向を明らかにしていました。
また、複数の関係者によりますと、宮沢議員は23日 事務所関係者などに議員辞職の意向について説明し、「自民党からもらった議席なのでしっかり返します」などと話していたということです。すでに党幹部にも議員辞職の意向を伝えているということです。
宮沢 博行 衆院議員の辞職願提出後の記者会見内容です。
「議長宛てに辞職願を提出してまいりました」「理由は一身上の都合です」「これ以上 政治全体の信頼を落とすわけにはいきません」「パーティーの不記載問題で国民の皆さんに大きな不信を抱かせていることについてはあらためておわび申し上げます」「それとは全く別の話ではございますけれども、私の不祥事が重なりまして、これは責任を取り、けじめをつけなければならないと判断し、本日 辞職願を提出したところです」
「どういう不祥事があった、という問いに対する宮沢 博行 衆院議員の回答です。
「まだ報道もしっかり出ていないので、私としても言うことはできない」「はっきりさせておきたいのは、不記載資金で不祥事に支出したということでは断じてない」「そういう不信を抱かせてしまうことそのものが 今回わたしにとっては大変悔しい思い」「ここは責任をとらなくてはいけないと判断しました」
とのことです。
宮沢議員の経歴です。
宮沢議員は1975年 磐田郡龍山村、現在の浜松市天竜区の出身で、東京大学法学部を卒業した後、2003年から3期にわたり磐田市議会議員を務めました。その後、2021年に自民党から衆議院議員選挙に出馬し初当選。その後、３期連続で当選し4期目を目指した2021年の選挙では、小選挙区で敗れたものの比例復活で4選を果たしました。そして、2023年は浮き沈みの激しい年となりました。9月の内閣改造で防衛副大臣への就任を果たしましたが、その3か月後の12月には、自民党の派閥の政治資金パーティーを巡る“裏金疑惑”について「派閥から収支報告書に記載しなくていいと指示があった。しゃべるな、しゃべるな、これですよ」と、派閥内でかん口令が敷かれたことを暴露し、その翌日に防衛副大臣を辞任しました。
この裏金問題については、23日 午後、塩谷立衆院議員が離党届を提出しましたが、こうした中、宮沢議員は23日、取材に対して、25日 発売の週刊誌に“女性問題”に関する記事が掲載される見通しを明らかにし、23日 午後 衆議院に議員辞職願いを提出しました。これについては、複数の関係者によりますと事務所関係者などに「自民党からもらった議席なのでしっかり返します」と、話していたということです。
そして、今回の女性問題と裏金問題の関係については、宮沢議員は取材に対して「週刊誌で報じられる女性との関係に政治資金収支報告書に不記載のお金が使われたことは一切ない」と強調しました。
私の独自の見解ですが、この女性問題が週刊誌に掲載されるのは宮沢議員を良く知る者からのリークでしょう。
おそらく、安倍派裏金問題が発覚したときに、一番声高に叫んで
「裏金の件は、派閥幹部から”しゃべるな、しゃべるな”と言われた」
と言っていたのはこの宮沢議員のみでした。
他の議員はみんな黙して語らずでした。
おそらくそれを煙たがられたのでしょう。
それは安倍派の幹部経験者の行動、言動を見てもよく分かります。
安倍派五人衆と呼ばれた幹部たちは、みな口をそろえて
「キックバックが始まったのはいつなのか判らない。そして安倍元総理が派閥会長になったときに安倍元総理からは”この方法は止めよう”とされたが、安倍元総理の逝去後の幹部会議で、誰かがキックバックを合法的におこなうやり方の提案があった。しかし誰の提案なのか、誰の発言なのかはわからない」
と言っていました。見事なまでの横並びでした。
そして安倍派の幹部を外されて、五人衆とは距離があり、森喜朗元総理と確執が噂された下村博文元文部科学省大臣ですが、この人は裏金疑惑について暴露するのかな、と思っていたらやはりこの人も裏金問題については「知らない。わからない」を繰り返していました。
その後、一部支援者への報告会において少し内情を説明していました。しかしその報告会の音声データがマスコミに流出すると、一転してノーコメント、無回答を貫きました。
というわけで、安倍派の幹部、議員たちはどこまで行っても「お互いに何も知らなかったことにしよう、お互いに秘密の暴露は厳禁だ」と足並みをそろえているわけです。
これに対して宮沢議員があんなことを言ったものだから大変です。元安倍派にとっては
「こいつは危険人物だ、すぐに自民党から追放し、政界からも葬り去ろう」とされたのでしょう。
では、このスキャンダルをどのように見つけ、週刊誌にリークしたのは誰なのでしょうか。
いくら安倍派が強大な派閥であったからといって、こんな女性問題を探し出せるのは派閥の力ではできません。
おそらくは総理官邸が情報機関を使って探らせたのだと思います。
これまでも総理官邸は政権にとって危険な人物のスキャンダルをマスコミにリークして表舞台から葬り去るということをやっています。
そして、今回は安倍派から官邸に対して
「宮沢議員のスキャンダルを見つけたい。それをマスコミにリークして、政界から追放したい」
という依頼が来たのです。
岸田総理にとっても元安倍派は以前として大きな勢力ですから、これからの政権維持や総裁選再選に向けて、元安倍派の協力は必要としています。その元安倍派に裏で貸しを作れるなら幾らでも協力する、というわけです。
加えて元安倍派議員に対しても大きな牽制となります。
「いいか、裏金の実態を暴露したら、宮沢みたいに政界追放されるぞ、わかってるな、絶対にしゃべるなよ」
といういい見せしめになるからです。
さらにもっといえば自民党議員全体へのけん制になるわけです。
「総理官邸に逆らうと、こういう目に遭うのだ」という恐怖政治を敷くことができるのです。
これは数年前に同じく女性問題を引き起こした吉川たける衆議院議員の回春問題と比較するとよく分かります。
吉川議員の場合は、既に総理になっていた岸田総理の派閥の一員でした。
しかし岸田総理総裁は積極的な処分は下さず、「議員本人に任せる」とし、野党から提出された議員辞職勧告決議案に対して、自民党議員に党議拘束までかけて否決させました。
結局は吉川議員は自ら自民党離党する、ということになりましたが、自民党を離れてしまえばただの無所属議員です。自民党としては
「もう我が党の議員ではないので、我が党は処分もなにもできない、本人の自覚に任せる」
として放置状態です。吉川議員は比例復活当選議員なので、本来は議席を自民党に返して自分は議員辞職するのがスジですが、それをせずに未だにのらりくらりと議員生活を続けています。
今回議員辞職した宮沢議員も比例復活しての当選ですが、彼は「議席は自民党に返納すべきである」として議員辞職しました。
また最近の議員の不倫スキャンダルとしては広瀬めぐみ参議院議員の事件がありました。
カナダ人サックス奏者男性との不倫関係が週刊誌に報じられました。
報道によると広瀬議員は、カナダ人男性を自身が運転する赤いベンツに乗せ、表参道で食事をしたあとに歌舞伎町のラブホテルに入り、そのまま宿泊。翌朝、チェックアウトすると、服を着替えることなく参議院予算委員会に向かったということです。
これに対して広瀬めぐみ参院議員は、2024年3月5日、地元・岩手県盛岡市で謝罪会見をおこないました。しかし、それはわずか6分ほどで、質疑応答もありませんでした。
広瀬議員のお詫び記者会見は
謝罪の言葉を述べたあと『学生時代から私を支え続けてくれた夫を裏切ることになり、また子どもたちにもつらい思いをさせてしまい、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。それでも家族はこんな私を許してくれ、今後もひとつの家族としてがんばっていこうと言ってくれました。私も一生かけて、夫と家族に償ってまいります』と語りました。憔悴しきった様子でしたが、議員辞職や離党は否定、というものでした。
この広瀬議員は、例の自民党のフランス研修旅行でエッフェル塔の前でおどけたポーズをとっていたり、研修報告書を開示しないなど、「まるで観光旅行同然だ」と批判された際の参加者の一人です。
またこの広瀬めぐみ議員については秘書給与を秘書に支給せずに事務所に上納させていたのではないか、という疑惑も持ち上がっていました。
この人は参議院一人区の岩手選挙区を勝ち抜いた議員ですが、不倫スキャンダルが発覚してもお詫びだけで済んでしまい、議員辞職はしていません。
この違いは何なのでしょうか。
結論を申し上げますと、自民党にとって
不倫問題、異性問題は個人の問題である。そんなことで議員辞職する必要はないし、野党から議員辞職勧告決議が出されたら党を挙げて守り切る。なぜなら自民党の議席が一つでも減るのは自民党にとって損失だから。
しかし自民党内の秘密を暴露したり、自民党を裏切る行為をした場合は、あらゆる弱みを見つけてマスコミにリークし、議員辞職に追い込む。それが自民党の裏のルールだ。
ということです。
なんと恐ろしい組織でしょうか？
＊＊
もう自民党の時代は終わりにすべきでしょう。
このような恐ろしい組織を政権から退場させることができるのは有権者の投票行動だけなのです。
皆さん、次回の選挙は必ず投票に行きましょう。
政治と政治家を変えられるのは有権者なのですから。
では今回はこのあたりで。
ここまでご視聴いただき、まことにありがとうございました。
よろしければ高評価、チャンネル登録をしていただけると幸いです。
また次回の動画でお会いしましょう。