Рет қаралды 23,691
フルーツの「ドリアン」が今、中国で空前のブームとなっている。一方で、この中国のドリアン需要に応えるため、生産国では様々な懸念が浮上しているようだ。
■“ドリアン”が中国で空前のブームに
フルーツの王様と呼ばれるドリアン。中国では、クレーンゲームの景品になっている。客は一生懸命アームを操作、4個のドリアンをゲットし、ご満悦。
さらに、肉と一緒にドリアンを焼いて、巻いて食べる“ドリアン焼肉”が楽しまれている。
そして、動画投稿サイトには、ドリアンをひたすらほおばる映像が数多く投稿されている。
空前のドリアンブームになっている中国には、専門の市場もある。
ドリアン販売店のオーナー
「今、ドリアンは人気が高いよ」
「(Q.どんな人がドリアンを買う?)老若男女みんなだよ。30代から40代が多い印象だね」
実は、世界に流通しているドリアンのうち、なんと91%が中国で消費されている。
客の女性は月に3個から4個、ドリアンを食べるという。
客
「臭ければ臭いほど、おいしいです。スーパーでドリアンを買う時、まず臭いかどうか嗅ぐ。臭かったら買う。臭くなかったら買いません」
また、ピザのチェーン店では、売り上げの9割がドリアンピザだという。
■お金持ちはマレーシア産を…「シャインマスカットみたいなもの」
ドリアンは、主にタイやベトナムなどの東南アジア諸国で栽培されている。番組では、マレーシアにドリアン農園を持つ会社に話を聞いた。
かをり果樹園 齋藤正明社長
「採れたてを食べると、カスタードクリームみたいな味がします」
齋藤社長の会社が持つマレーシアのドリアン農園。実は、2017年までゴム園だったのだが、ドリアン農園にしたという。
齋藤社長
「ゴムって、なかなかもうからなくて。2017年ごろから中国でドリアンが人気になっているっていうのがあって、じゃあ転作しようかということで、転作をしたっていうのが経緯ですね」
現在、マレーシアから中国へは冷凍や加工したドリアンが輸出されているが、齋藤社長は、生のドリアンを輸出したいという。
齋藤社長
「お金持ちはマレーシア産を食べるみたいですね。(値段が)タイ産とかベトナム産の倍以上するので、シャインマスカットみたいなものですね」
■ドリアンが人気な理由は?
強いにおいが特徴的なドリアンだが、中国でなぜこんなに人気なのだろうか。
中国メディアによると、中国のドリアン輸入量は2023年でおよそ142万トン。2017年から比べて、およそ5.3倍に増加しているという。
新華社通信が去年7月、1万9000人に行った意識調査では、ドリアンが「大好き。『におい』を嗅ぐとよだれが出る」と答えた人が圧倒的多数で1万1000人いたそうだ。一方、ドリアンが「嫌い。においを嗅いだら逃げる」という人は1816人だった。
中国事情に詳しい中島恵さんによると、中国でドリアンが人気な理由はいくつかあるそうだ。
1つ目が、ドリアンのチーズのようなねっとりとした濃い味が中国人好みで、流通量が増えて安くなったこと。中国人はブームになると皆が便乗するため、ますます増える。中国人は果物が好きなのもあるが、中国は水があまり良くないため、生活の中に常に果物がある、こういったことなどが背景にあるという。
この爆発的な中国でのドリアン需要に応えるため、各国に影響が出ている。ベトナムメディアによると、ドリアンの栽培面積は、2015年にはおよそ3万2000ヘクタールだったが、2023年までに15万ヘクタールと、およそ4.6倍になるとしている。
コーヒー農園がドリアン農園へ転作するケースが多く、その結果コーヒーの価格が高騰する事態にもなっている。
ただし中国との貿易量増大には懸念点もあるという。2012年には、南シナ海の領有権を巡って緊張が高まったフィリピンからの輸入バナナの検疫を強化。多くのバナナが廃棄される事態となった。
また、2021年には台湾産のパイナップルから「害虫が出た」として、輸入を停止している。
こうした政治的な思惑で、突然輸入を停止するケースがあったことから、ベトナムメディアの中には警戒が必要だとする声も上がっている。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年5月15日放送分より)
[テレ朝news] news.tv-asahi.co.jp