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0:00 (1)はじめに
0:24 (2)不安障害とは
2:14 (3)不安障害の治療目標4つ
2:21 ①不安の改善
3:49 ②活動範囲の回復
5:05 ③自己肯定
6:59 ④薬なしの「治癒」を目指す
8:21 (4)まとめ
不安障害はパニック障害や社会不安障害など様々なタイプはありますが治療法やメカニズムは多く共通しています。症状を減らしつつ不安に慣らす脱感作で活動範囲を戻していきます。長期的なポイントは不安に圧倒されないための「自己肯定」です。
「不安障害の治療目標4つ」について、精神科医が9分で説明しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
(1)はじめに
不安障害はパニック障害・社会不安障害など様々な形をとります。一方で、メカニズムや治療法は概ね共通しているところがあります。薬なしの「治癒」が目標になりますが、薬以外の取り組みの方向も重要です。
(2)不安障害とは
不安障害は強烈な不安が続くことで生活にも強く影響が出る精神疾患です。その出方や場所などによって細かく分類されます。代表的な不安障害には以下の4つがあります:
1. 社会不安障害:人前や対人場面での強い不安
2. パニック障害:急な心身の不調「パニック発作」を繰り返す
3. 全般性不安障害:様々な物事への慢性的な不安の持続
4. 強迫性障害:「強迫観念」と「確認行為」が特徴的
不安障害の主な治療法は2つあります:
1. 薬物療法:主に抗うつ薬SSRIを継続して不安の改善を図る
2. 系統的脱感作法:不安な場面を避けずに直面し、徐々に慣らして克服を図る方法
「寛解」と「治癒」の違いも重要です。「寛解」は薬の服薬を続ける中で症状が目立たなくなる状態、「治癒」は薬なしで症状が安定する状態を指します。不安障害では「治癒」を目指します。
(3)不安障害の治療目標4つ
①不安の改善
不安の改善には、抗うつ薬SSRIの治療と不安に慣らす「脱感作」の2つが重要です。
- 抗うつ薬SSRIでの不安改善:
脳内のセロトニンの不足は、うつ病の落ち込みだけでなく、不安障害の不安にも影響します。SSRIを使用してセロトニンを回復させ、不安の改善を図ります。
- 系統的脱感作法:
不安感に対して回避せず、直面して徐々に慣らし克服を図る方法です。初めは軽い負荷から始め、慣れてきたら徐々に負荷を上げていきます。「失敗しない難易度」で慎重に行うことが重要です。
②活動範囲の回復
不安障害では自己治療として回避を繰り返し、活動範囲が狭まってしまいがちです。治療では、不安の改善だけでなく、狭まった活動範囲を戻すことも重要です。
薬で不安を改善したことを土台として、苦手場面への脱感作で活動範囲を戻していきます。一気に無理をすると逆効果になるため、克服しやすいところから徐々に取り組むことが大切です。
③自己肯定
不安障害が悪化や慢性化する背景には「不安に圧倒される」という要因があります。自己肯定感が低いと、不安に対しても圧倒されやすくなります。
自己肯定感を高める方法:
1. 冷静に計画した上での小さな成功体験の積み重ね
2. 自然にしても受け入れられるような環境を探し見つける
3. 自分自身への声かけの振り返りと改善
④薬なしの「治癒」を目指す
不安障害では最終的に薬なしの「治癒」状態を目指します。そのためには、薬以外に脱感作の継続や自己肯定感改善の取り組みを並行して行うことが重要です。
治癒のために重要なこと:
1. 症状が十分に改善していること
2. 活動範囲の十分な改善
3. 不安に直面して対処する技術の獲得
4. 自己肯定感の獲得
再発のリスクは残るため、初期症状の場合は体調管理や脱感作の実践で早めに立て直しを図り、困難な場合は早めに治療を再開することが大切です。
(4)まとめ
不安障害は様々な形をとりますが、メカニズムや治療法は概ね共通しています。主な治療目標は「不安の改善」「活動範囲の回復」「自己肯定」「薬なしの治癒を目指す」の4つです。
抗うつ薬SSRIの治療も重要ですが、不安を回避せず慣らす脱感作や、不安に圧倒されない土台としての自己肯定感の改善も同様に重要です。これらの目標に向けて総合的に取り組むことで、不安障害の克服を目指すことができます。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。