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世界規模の快進撃を続けるジャズ作曲家
自身のユニットで示すラージ・アンサンブル最前線
NYを拠点に世界的活動を展開するジャズ作曲家、挾間美帆が自身の室内楽団“m_unit”を率いて一夜限りの公演を行う。2012年に『ジャーニー・トゥ・ジャーニー』で世界デビュー、16年には米ジャズ誌「ダウンビート」の“ジャズの未来を担う25人”に選出され、 17年にシエナ・ウインド・オーケストラのコンポーザー・イン・レジデンス、19年にはデンマーク・ラジオ・ビッグバンドの首席指揮者に就任。18年に発表した最新作『ダンサー・イン・ノーホエア』はグラミー賞“ラージ・ジャズ・アンサンブル部門”にノミネートされるなど、快進撃を続けている。現在はオランダの名門メトロポール・オーケストラで客演常任指揮者としても活躍する挾間、ジャズの未来を託された才能の現在地、見逃すわけにはいかない。
Miho Hazama(conductor)
挾間美帆(コンダクター)
Tokuhiro Doi(as)
土井徳浩(アルトサックス)
Ryoji Ihara(ts)
庵原良司(テナーサックス)
Naoya Takemura(bs)
竹村直哉(バリトンサックス)
Yochi Masago(tp)
真砂陽地(トランペット)
Ikuhiro Hayashi(fhr)
林育宏(フレンチホルン)
Yu Manabe(vln)
真部裕(ヴァイオリン)
Miho Chigyo(vln)
地行美穂(ヴァイオリン)
Shiori Tanaka(vla)
田中詩織(ヴィオラ)
Yumi Shimazu(vc)
島津由美(チェロ)
Yoshihiko Katori(vib)
香取良彦(ヴィブラフォン)
Koichi Sato(p)
佐藤浩一(ピアノ)
Yosuke Inoue(b)
井上陽介(ベース)
Fumihiro Ibuki(ds)
伊吹文裕(ドラムス)
LIVE REPORT
世界規模の活動を続けるジャズ作曲家、挾間美帆が自身の室内楽団“m_unit”と共にブルーノート東京に帰ってきました。サード・アルバム『Dancer in Nowhere』が第62回グラミー賞の“ラージ・ジャズ・アンサンブル部門”にノミネートされたのも記憶に新しいところですが、ブルーノート東京のステージに立つのはそれ以来、初めてとのこと。音楽家にとっても、観客にとっても、待ちわびた一夜であったことは間違いのないところでしょう。
弦楽四重奏のたなびくようなハーモニー、変幻自在のリズム、スリリングなアドリブ・プレイが大波小波のように打ち寄せて、“現在”の息吹を通わせながら、とてつもなくカラフルな世界へといざなってくれる・・・その音絵巻を至近距離で体験できるのは快感のひとことに尽きます。プログラムはもちろん、『Dancer in Nowhere』からの楽曲を中心にしつつも(「Olympic Fanfare and Theme」の手拍子パートがどうメンバー間で配分・構成されているのかも、目の当たりにできました)、ファースト・アルバム『Journey to Journey』からの「Blue Forest」、セカンド・アルバム『Time River』からの「Cityscape」なども織り交ぜた、“挾間美帆・ナウ&ゼン”的な構成。凛としたコンダクトに応じて、多種多彩な響きがひとつの空間に溶け合っていくさまはラージ・アンサンブル・ミュージックの醍醐味そのものに感じられました。プログラム後半では、クリスマスが近いということでメル・トーメが書いた古典的名曲「The Christmas Song」を、弦楽四重奏+ベースをフィーチャーしたアレンジで披露。鮮烈にアーティスティックであり、(MCも含めて)抜群にエンターテイニングでもある挾間美帆、そして“m_unit”の今後がさらに楽しみになってくるひとときでした。