「信州の鎌倉」とも呼ばれる上田市・塩田平。古寺・名刹や美術館などが点在し、紅葉が美しい田園地帯を、別所線を乗り降りしながら散策します。
上田電鉄別所線は、去年10月の台風19号で千曲川橋梁の一部が崩落し、路線の一部は代行バスで運行しています。橋は「赤い鉄橋」として愛されてきました。市民や県内外の利用者から応援するメッセージや寄付が多数寄せられ、来年3月に全線開通するめどが立ちました。災害からの復興を願う人と交流しながら、終点の別所温泉をめざします。
途中の駅で降りて、塩田平の象徴である独鈷山(とっこさん)を眺めつつ、ため池を経て、広い田園地帯を見渡せる絶景ポイントへ。小さな木造の駅舎とのどかに走るローカル線の電車を見るのも楽しい。塩田平はウォーキングにぴったりの場所です。
別所温泉では、災害からの復興応援キャンペーン「別所手形」を使って散策します。500円で「手形」を購入すれば、飲食店で割引などのサービスが受けられ、決められた4地点でスタンプを集めて応募すると宿泊券などが当たるというもの。地元で愛されるグルメを堪能し、評判の豆腐店などを訪ねます。安楽寺の国宝・八角三重塔は最後の輝きを放つ紅葉に彩られていました。もちろん、最後は温泉も。
温泉街と上田市街地を一望できるビューポイントも見つけ、深まる秋の塩田平の魅力を再発見しました。