Learn Japanese Through Story (N4) : 走れメロス/Run, Melos!

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しのせんせい

しのせんせい

4 жыл бұрын

"Run, Melos!" is a Japanese short story by Osamu Dazai. Published in 1940, This story is a widely read classic in Japanese schools.
"Run, Melos!" is a reworking of Friedrich Schiller's ballad Die Bürgschaft, which tells the story of Moerus and Selinuntius, originally Damon and Pythias. Schiller's version is based on an ancient Greek legend recorded by the Roman author Gaius Julius Hyginus.
日本人の多くが教科書で習う、太宰治の『走れメロス』をN4 #やさしい日本語 #EasyJapanese にリライトしました。N4文法満載です。
【音楽】www.hmix.net/
【効果音】on-jin.com/
【イラスト】www.silhouette-ac.com/
www.freepik.com/
www.needpix.com/search/
走れメロスーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
メロスは激怒した。必ず、あの悪い王を止めなければならない。メロスは政治がわからない。メロスは羊飼いだ。しかし、悪いことには敏感だった。メロスは、父も母もいない。奥さんもいない。十六歳の妹と二人で住んでいる。もうすぐ妹の結婚式がある。だからメロスは、妹の花嫁衣装や結婚式の食べ物を買うために、40Kmも歩いて、この町へ来たのだ。この町に住んでいる友達にも会うつもりだ。友達の名前はセリヌンディウス。彼に会うのは久しぶりだから、とても楽しみだ。
しかし町を歩いていると、メロスは奇妙なことに気が付いた。静かすぎる。二年前に来たときは、もっとにぎやかだった。町の人に聞くと、老人が小さい声で答えた。
「王様は、人を殺します」
メロスは驚いた。「なぜ殺すんだ」
「悪いことを考えている、と言うんです。誰も悪いことを考えていないのに、王は人を信じることができないんです。今日は六人殺されました」
メロスは激怒した。「このままではいけない」
メロスは単純な男だった。そのまま城へ行って、捕まった。王の前に連れて行かれた。
「何をするつもりだったのだ。言え」暴君ディオニスは静かに言った。
「みんなを救うんだ」メロスは答えた。「人の心を疑うのは、一番恥ずかしいことだ。王は、みんなの忠誠を疑っている」
「私は平和を望んでいる」
「何のための平和だ。罪のない人を殺して、自分を守るのか」
「だまれ。みんな、心の中では悪いことを考えている。死刑になってから謝っても遅い」
「私は死んでもいい。謝るつもりはない。でも──」
メロスはためらった。「でも、私を殺すなら、三日待ってほしい。私の村で、妹の結婚式をする。終わったら、必ずここへ戻る」
「嘘だ。おまえは戻らない」
「戻る。私は約束を守る。三日だけ待ってください。信じられないなら、私の友達のセリヌンティウスを人質にする。三日目の日没までに私が戻らなかったら、彼を殺してください」
王は笑った。この嘘吐きを帰らせて、代わりにこの男の友達を殺すのも面白い。
「よし。友達を連れて来い。三日目の日没までに戻れ。遅れたら、友達は死ぬ。ちょっと遅れて来い。友達は死ぬが、おまえは許される。おまえの心はわかっている」
メロスは悔しかった。
その夜、セリヌンティウスは城へ連れてこられた。メロスは二年ぶりに友達に会った。二人は何も言わないで、うなずいて、お互いを抱きしめた。それから、メロスは出発した。初夏、満天の星空だった。
 メロスは寝ないで走った。次の日の午前、村へ着いた。妹は、倒れそうな兄を見て驚いた。
「すぐ城へ戻らなければならない。明日、おまえの結婚式をする。さあ、村の人たちに知らせなさい」
メロスは花婿の家へ行った。急に言われても無理だと言う家族を説得して、次の日の昼、結婚式が行われた。大雨が降っていた。メロスはずっとここにいたいと思った。夜になって、結婚式が終わった。メロスは少し寝てから、朝早く出発した。今日はあの悪い王に、嘘を吐かない人間がいることを教えるのだ。そして、笑って殺されるのだ。私は殺されるために走るのだ。さようなら、故郷。若いメロスは、辛かった。自分を叱りながら走った。
隣町に着いたとき、もう昼になっていた。雨はやんで、暑くなった。もう故郷に未練はない。妹たちは、きっといい夫婦になるだろう。大丈夫だ。そんなに急ぐ必要はない。メロスは歌を歌いながら歩いた。
全行程の半分ぐらい行ったとき、メロスの足は止まった。川が、氾濫している。昨日の雨で橋が壊れていた。メロスは泣いた。
「ああ、神様。あの太陽が沈んでしまう前に、城に行くことができなかったら、私の友達が死んでしまいます」
川の水は、ますます激しく流れる。時間は過ぎる。メロスは覚悟した。泳ごう。神様、見てください、愛と誠の力を。メロスは川に入った。神もメロスを可哀そうだと思ったのか、押し流されながら、ついに対岸に着いた。ありがたい。メロスはすぐまた走った。太陽は西に傾いている。
突然、目の前に山賊が現れた。
「持ち物を全部置いて行け」
「私は何も持っていない。あるのは、命だけだ」
「その命が欲しいのだ」
「王の命令か」
山賊たちはメロスを襲った。メロスは山賊の武器を奪って、山賊を三人倒した。メロスは走った。さすがに疲れた。疲れすぎて、眩暈がする。ついに、メロスは倒れた。歩くことができない。立つこともできない。もう、どうでもいい。私は頑張った。約束を破るつもりはなかった。動けなくなるまで走った。私は不幸な男だ。私は笑われる。私の家族も笑われる。許せ、セリヌンティウス。私を信じて、待っている友達。私は負けた。王が言った通りだ。私は少し遅れて到着する。友達は殺されて、私は許される。私は裏切り者だ。私も死のう。セリヌンティウス、私は君といっしょに死ぬ。もう全部、ばからしい。
ふと、水の音が聞こえた。近に水が流れているようだ。見ると、岩のところに清水が湧き出ていた。メロスは起きて、その水を飲んだ。夢から覚めた気がした。歩ける。行こう。希望が生まれた。日没まで、まだ時間がある。私を信じて、待っている人がいる。私の命は問題じゃない。私は間に合わなければならない。走れ! メロス。
メロスは風のように走った。メロスは今、ほとんど裸だった。息ができない。口から血が出た。城の塔が、夕陽でキラキラ光っているのが見えた。
「ああ、メロスさん」
声が聞こえた。
「だれだ」メロスは走りながら聞いた。
「セリヌンティウスの友達です。もう、だめです。無駄です。走るのをやめてください。もう、彼を助けることはできません」
「いや、まだ太陽は沈まない」
「ちょうど今、彼は殺されるところです。残念です。もう少し早かったら」
「いや、まだ太陽は沈まない」
「やめてください。あなたが死んでしまいます。セリヌンティウスは、あなたを信じていました。王がからかっても、メロスは来ます、と答えていました」
「だから走るのだ。信じてくれるから走るのだ。間に合う、間に合わないの問題じゃない。私の命も問題じゃない」
「ああ、あなたは気が狂ったか。それじゃ、走りなさい。ひょっとしたら、間に合うかもしれない」
まだ太陽は沈まない。メロスは走った。何も考えなかった。ただ、死力を尽くして走った。太陽の最期の光が、今にも消えそうになったとき、メロスは刑場に入った。間に合った。
「待て、その人を殺すな。私は帰ってきた」
大声で言ったつもりだったが、メロスは声が出なかった。セリヌンティウスの磔の柱が見えた。メロスは、群衆をかき分けて進んだ。
「待て、殺されるのは私だ。私はここにいる」
メロスは磔にされた友達の足に抱きついた。群衆は、どよめいた。あっぱれ、ゆるせ、と叫んだ。セリヌンティウスの縄は解かれた。
「セリヌンティウス」メロスは泣きながら言った。「私を殴れ。私は途中で一度、悪い夢を見た。もし君が私を殴らなかったら、私は君と抱擁する資格はない。殴れ」
セリヌンティウスはうなずいて、メロスの右頬を殴った。大きい音がした。それから笑って、メロスに言った。
「メロス、私を殴れ。私は一度だけ、君を疑った。生れて初めて、君を疑った。君が私を殴ってくれなければ、私は君と抱擁できない」
メロスはセリヌンティウスの頬を殴った。
「ありがとう」二人は抱擁して、泣いた。
群衆は歓声をあげた。
ディオニソス王は、ふたりに言った。
「おまえたちの望みはかなった。おまえたちは、私に勝ったのだ。誠実は、空虚な妄想ではなかった。私もおまえたちの友達になりたい」
群衆は、喜んだ。
「万歳! 王様万歳」
少女が、赤いマントをメロスに差し出した。メロスは戸惑った。セリヌンティウスが言った。
「メロス、君は裸だ。早くそのマントを着ろ。この娘さんは、君の裸をみんなに見られたくないんだ」
勇者はひどく赤面した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーおわり

Пікірлер: 8
@liverenjoyer
@liverenjoyer 2 ай бұрын
ありがとうございますしの先生 ^^
@snehamusiclover1
@snehamusiclover1 8 ай бұрын
Very helpful thank you
@hashkisanthushmi3024
@hashkisanthushmi3024 2 жыл бұрын
ありがとうございます
@abrahammisaelhalim1345
@abrahammisaelhalim1345 3 жыл бұрын
ありがとう!勉強になりました。
@lucintaa98
@lucintaa98 2 жыл бұрын
this is helpful. thank you~~
@arttherapy4794
@arttherapy4794 2 жыл бұрын
Omoshirui deshune
@Sakura-zu4rz
@Sakura-zu4rz 4 жыл бұрын
RUNRUNRUN!!!!!! Melos was enraged. He made up his mind: the cunning and ruthless King must go. Melos knew nothing about Politics…
@duongnguyen7874
@duongnguyen7874 2 жыл бұрын
I have a question, is it story for N4 level? The story has a lot kanji words higher than N4 level.
I Can't Believe We Did This...
00:38
Stokes Twins
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3M❤️ #thankyou #shorts
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I wish I could change THIS fast! 🤣
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