Learn Japanese Through Story (N5): 三枚のお札/The Three Talismans

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しのせんせい

しのせんせい

2 жыл бұрын

東日本から北日本に伝わる民話「三枚のお札」を #やさしい日本語 #SimpleJapanese でリライトしました。
【イラスト・写真】
いらすとや様  www.irasutoya.com/
イラストAC様  www.ac-illust.com/
写真AC様  www.photo-ac.com/
【効果音】
効果音ラボ様  soundeffect-lab.info/
音人様  on-jin.com/
スクリプトー-------------------
昔、山奥の寺に和尚さんと小僧さんがいました。小僧さんは悪戯が大好きで、よく嘘を吐いて仕事をサボりますから、和尚さんは困っていました。
ある日、和尚さんは小僧さんに言いました。
「山で栗を拾ってきてください。栗ご飯をつくりましょう」
しかし、小僧さんは言いました。
「嫌です。栗ご飯は食べたいですが、山には、人を食べる山姥がいると聞きます。行きたくないです」
「日が暮れる前は大丈夫ですよ。でも念のために、お札を持って行ってください」
和尚さんは、霊力を込めたお札を三枚、小僧さんにあげました。
「これは、願いが叶うお札です。困った時、使ってください」
それで、小僧さんはそのお札を持って山へ行きました。
栗拾いは、思ったより楽しかったですから、小僧さんはあちこち歩いて栗を拾いました。それで、どんどん山奥へ入って、道がわからなくなりました。
「困ったなぁ。お寺へ帰る道がわからない。嫌だ、暗くなったら山姥が出るかもしれない」
小僧さんは泣きたくなりました。
あちこち歩いていると、家がありました。
「よかった。ここに一晩泊めてもらいましょう」
小僧さんが戸を叩くと、お婆さんが戸を開けました。
「道に迷いましたか。じゃ、ここで一晩休んでください。明日お寺まで送ってあげましょう」
「ありがとうございます」
お婆さんが親切だったから、小僧さんはホッとして、その家に入りました。
お婆さんはすぐに晩御飯を出してくれました。小僧さんは喜んでたくさん食べました。お腹がいっぱいになったら、とても眠くなりました。それで、小僧さんはすぐ寝ました。
夜中、小僧さんは変な音で目が覚めました。音がする方へ行くと、お婆さんが大きい包丁を研いでいました。その近くに、たくさんの人間の骨がありました。
「久しぶりの子どもだ。柔らかくて、おいしそうだ」
お婆さんは、山姥でした。
「ひっ!」小僧さんが悲鳴をあげると、山姥はお婆さんに戻って、こちらを見ました。
「どうしましたか」
「お、お手洗いへ…」
「そうですか。じゃ、体にこの縄を結んでから行ってください」
「縄…?」
小僧さんは怖かったですから、言われたとおりに縄を体に結びました。山姥は縄の端を持ってついてきました。
小僧さんはお手洗いに入ると、お札を一つ柱につけて、それに縄を結びました。
「お札さん、私の代わりに山姥に返事をしてください」
お札にそう言ってから、自分は窓から逃げました。
しばらくして、山姥が言いました。「遅い。まだか」
柱のお札が返事をしました。「まだです」
「まだか」「まだです」
「まだか」「まだまだです」
山姥はイライラして、縄を強く引きました。すると柱が折れて、お札と一緒にお手洗いから飛び出しました。
「小僧、逃げたな!」
山姥は小僧さんを追いかけました。山姥は速いですから、すぐ追いつきました。小僧さんはすぐ後ろにいる山姥を見て、悲鳴をあげました。
「お札さん、お願いします! 大きい川になってください!」
そう言って二枚目のお札を後ろに投げました。すると、山姥の前に大きい川が現れました。
「はっはっは! こんな川、全部飲むことができる」
山姥は川の水を全部飲みました。小僧さんは逃げましたが、またすぐに山姥が追いつきました。
小僧さんはすぐ後ろにいる山姥を見て、ゾッとしました。
「お札さん、お願いします! 山姥を火で包んでください」
そう言って三枚目のお札を投げました。すると今度は大きい火が現れて、山姥を包みました。
「はっはっは! ちょうどさっき飲んだ水がある」
山姥は口から水を吐いて、火を消しました。
「ああ、もうお札がない!」
小僧さんは走りました。寺が見えました。
「和尚さま、和尚さま! 助けてください!」
寺では和尚さんが餅を焼いてました。
「おや小僧さん、遅かったですね。どうしましたか」
「山姥が来ます。助けてください」
「ああ、小僧さんはよく嘘を吐いて仕事をサボります。これも噓かもしれない」
「嘘じゃありません! もう二度と嘘を吐きません! 助けてください」
「言いましたね。約束ですよ」
そう言うと、和尚さんは小僧さんを寺に入れて、壺の中に隠しました。
そのとき、山姥が戸を開けました。
「小僧はどこだ」
和尚さんは落ち着いていました。
「小僧? 知りませんね。どんな小僧ですか」
「嘘つき和尚。おまえを先に食べるぞ」
「それはかまいませんが、せっかく珍しいお客さんだ。あなたは術を使いますか。私は使いますよ。どうですか、どちらの術がすごいか、術比べをしませんか。あなたが勝ったら、小僧さんをあなたにあげてもいい」
「おまえも術を使う? おもしろい。私が勝つ」
山姥は、自分の術のほうが絶対すごいと思いました。和尚さんが言いました。
「私は大きくなったり小さくなったりすることができます。あなたはできますか」
「簡単だ」山姥はすぐに倍くらいに大きくなって、それから赤ちゃんくらい小さくなりました。「どうだ」
「すごいですね。でも私は、豆くらい小さくなることができますよ」
「豆くらい? 私もできる!」
山姥はすぐに豆くらい小さくなりました。
「どうだ、私のほうがすごい! 和尚、次はおまえの番だ」
「じゃ、見せましょう。私の一番すごい術は…」和尚さんは柔らかくなった餅を取って、豆くらい小さい山姥を餅で包みました。「山姥を食べる術です」
そう言って和尚さんは山姥を、餅と一緒に食べてしまいました。
「…和尚さま」
「なんですか」
「山姥は…?」
「山姥? なんのことですか。さあ小僧さん、こっちへ来て、一緒に餅を食べましょう」
それから山姥を見た人は、一人もいません。
ー------------------------おわり

Пікірлер: 5
@ryuzakisimms1019
@ryuzakisimms1019 2 жыл бұрын
いいね first comment. この素晴らしい話を先生に感謝します、安全を保ちます
@jubayearahmmed5845
@jubayearahmmed5845 2 жыл бұрын
*すごい。。。ありがとうございます。
@asarda4
@asarda4 Жыл бұрын
インドからのご挨拶。ありがとう。
@joaobatistapinheironeto4233
@joaobatistapinheironeto4233 Жыл бұрын
🇧🇷💚💛
@mikeperry8144
@mikeperry8144 2 жыл бұрын
Great work!!!!! Get rapid results - Promo-SM !!
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She ruined my dominos! 😭 Cool train tool helps me #gadget
00:40
Go Gizmo!
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