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日本の昔話『鼠の嫁入り』を #やさしい日本語 #SimpleJapanese でリライトしました。
【音楽】
H/M Gallery 様 www.hmix.net/
スクリプトー------------
あるところに、金持ちの鼠がいました。その鼠には、とても可愛い娘がいました。
「私の娘は、世界で一番強いものと結婚しなければならない」
金持ち鼠はそう思いました。それで、世界で一番強いものは何かと考えました。
「そうだ、太陽が一番強い。娘は太陽と結婚したらいい」
それを聞いて、娘はがっかりしました。娘には秘密の恋人がいました。それで、こっそり二人で裏山へ行って泣きました。
「お父様が決めてしまったら、もうどうしようもないわ」
「お嬢さん…」
それを、長老鼠が見ていました。長老鼠は金持ち鼠の家へ行って言いました。
「娘さんは、太陽と結婚するんですか」
「そうですよ。太陽は世界で一番強いですからね」
「世界で一番強いものは、太陽じゃありませんよ」
「えっ、本当ですか」
「本当ですよ。太陽は、雲が来たら隠れてしまうでしょう。太陽より、雲のほうが強いです」
「じゃあ、娘は雲と結婚します」
「いやいや、雲は風より弱い。風が来たら、吹き飛ばされるでしょう」
「そうですね。じゃあ、風が一番強いですか」
「いやいや、風は壁に勝てない。風は壁を倒すことができないでしょう」
「壁ですか。確かに壁は強いですね。じゃあ、娘は壁と結婚します」
壁はびっくりして言いました。
「私が世界で一番強い? そんなはずはありません。見てください、この穴。鼠さん、あなたたちはどんな壁にも穴をあけてしまう。壁より鼠のほうが強いですよ」
それを聞いて、今度は金持ち鼠がびっくりしました。それで、金持ち鼠と長老鼠は壁に聞きました。
「壁さん。あなたは世界で一番強いでしょう。娘と結婚してください」
「私たち鼠が、世界で一番強い? 本当ですか。じゃあ、娘は鼠と結婚しましょう」
それで、金持ち鼠は娘を呼びました。
「おまえ、世界で一番強い鼠を知っているか」
「お父様、私は世界で一番強くて素敵な鼠を知っています」
「そうか。じゃあ、その鼠と結婚しなさい」
「はい。ありがとうございます、お父様、長老様」
それで、娘鼠とその恋人は、結婚することができました。
ー------------------おわり