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0:00 はじめに
0:52 ①パニック発作を繰り返す
2:58 ②生活に影響が大きい
5:12 ③治療法は確立されている
8:12 ④発作には冷静と安静
9:34 まとめ
パニック障害は、急な心身の強い不調「パニック発作」を繰り返す精神疾患です。そのほか「予期不安」や「回避」も目立ち生活にも影響は強いですが、抗うつ薬SSRIと、不安に慣らす脱感作での治療は確立している面があります。
「パニック障害の要点4つ」について、精神科医が10.5分で説明しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
(1)はじめに
パニック障害は、パニック発作を繰り返す精神疾患です。発作だけでなく、「予期不安」や「回避」という別の症状も現れ、生活に強い影響を与えます。症状や影響は強いものの、治療の方向性が確立されている精神疾患でもあります。
パニック障害は、急な心身の不調「パニック発作」の反復が特徴的な精神疾患で、約1~2%の人が罹患するとされています。発症の平均は20代で、女性に多い傾向があります。強いストレスが重なることが発作のリスクになると言われています。
①パニック発作を繰り返す
パニック発作は心身の不調が繰り返し起こる状態です。満員電車、エレベーター、MRI検査など、いわゆる「閉所」や逃げられない場所で起こりやすい傾向があります。精神的には「強い不安と恐怖心」を感じ、身体的には動悸やめまいなど様々な症状が強く現れます。
パニック発作は別名「自律神経発作」とも呼ばれ、急な交感神経の緊張が起こります。その結果、発作的な強い緊張状態が発生し、体を整える自律神経のバランスも急に崩れます。
精神的な症状としては、強い緊張や不安、激しい恐怖感、強烈な不快感などが挙げられます。身体的な症状には、動悸、発汗、手の震え、息苦しさ、窒息感、胸痛、吐き気、めまい、寒気、感覚麻痺などがあります。
パニック発作は一回だけではなく、反復することが特徴です。反復することで、発作以外の生活への影響も出てきます。
②生活に影響が強い
パニック発作の反復自体の影響も強いですが、二次的に生じる予期不安や回避といった症状も大きな影響を及ぼします。
予期不安は、一度発作を経験した後、また発作が起きるのではないかと予想して不安が続く状態です。その結果、気持ちが休まらず、かえってパニック発作が起こりやすくなります。普段からリラックスが難しくなり、集中困難などの影響も生じます。
回避は、発作が起こりそうな場所を意識的に避けることで発作を抑えようとする行動です。短期的には発作は起こらなくなりますが、時間が経っても同じ場面では発作が起きてしまいます。似た場面も予防的に回避するようになると、活動範囲が狭まり、生活に強い影響が出ます。
これらの症状が合併すると、パニック発作が繰り返され精神的に不安定になり、様々なことへの予期不安も強まります。普段から緊張が続き、ストレスが強い状態が続くため、うつ病などの精神疾患も合併しやすくなります。また、回避を続けることで生活範囲が狭まり、生活的にも精神的にも閉塞感が目立つようになることがあります。
③治療法は確立されている
パニック障害の主な治療法は、薬物療法と系統的脱感作法の2つです。
薬物療法では、主にうつ病と同様の抗うつ薬SSRIを使用し、徐々に症状の改善を図ります。効果が現れるまで2から4週間ほどかかりますが、徐々に症状の改善が見込めます。また、発作を抑える薬として、即効性のある抗不安薬をお守り代わりに持つこともあります。
系統的脱感作法は、不安を回避せずあえて直面して慣らすことで克服を図る方法です。軽い負荷から始め、慣れてきたら徐々に負荷を増やしていきます。
パニック障害の治療は3段階に分けられます。前期は発作を抑えることが目標で、抗うつ薬を続けながら休養します。中期は苦手場面に徐々に慣らし、活動範囲を以前に戻します。後期は再発を防ぎつつ、徐々に薬を減らし、最終的には薬なしの治癒を目指します。
治療期間は個人差が大きいですが、発作が目立たなくなるまでは2から6週間、活動範囲が十分戻るまでは半年から2年、抗うつ薬なしの治癒を目指すには1年から3年が目安となります。
④発作時は冷静と安静
実際に発作が起きた時は、まず焦らず冷静になることが大切です。パニック発作時は考えがぐるぐる回って悪循環になりやすいので、体の症状に集中する代わりに、外の景色を見たり誰かと話したりするなど、外部に注意を向けることがポイントです。
深呼吸などでリラックスを図り、頓服薬を持っていれば使用します。電車に乗っている場合は早めに降りるなど、なるべく刺激の少ない場所に移動して回復を待ちます。
(3)まとめ
パニック障害は急な心身の不調「パニック発作」が特徴的な精神疾患です。若年発症が多く、発作の発生にはストレスが影響します。主な要点は、①パニック発作を繰り返す、②生活に影響が強い、③治療法は確立されている、④発作時は冷静と安静、の4つです。症状や影響は強い一方で治療法は確立されているため、発作を繰り返す場合は早い段階での受診と治療が選択肢となります。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。