しかし、泣けてくるね、、、、!!いつ、詠んでも、みんなトニーの事を、愛していてくれる事が、良く、解る言葉ばかりで、トニーの親になったような、気持ちに成って、みんな、有難うと叫びたくなる。本当に、戻ってこれるものなら、この世に戻って来て欲しい。

私はラジオから流れてくる赤木圭一郎さんの歌声が裕次郎さんの歌声とそっくりなのでどうしても区別がつかず兄に今のはどっちなのと何度も何度でもしつこく尋ねてよく叱られたことを今もハッキリと覚えています。子供ごころにあの哀愁を漂わせた甘い声の響きがいつまでもいつまでも残っているのです。😊

いわやとし様、本当にありがとうございます。心からお礼を申し上げます。明日誕生日を迎える私への何よりの誕生日プレゼントになります。各俳優さん達からのコメントを読んで胸が一杯になりました。同時にトニーがいかに魅力的で全ての人達に愛されていたかが再認識できました。トニーはスケールの大きい誰にも媚びない、裏表のない素晴らしい人柄の人物だということが分かり、本当に感激しました。あらやとし様、よくぞこんなに素晴らしい情報をお持ちでしたね。改めてトニーファンを代表してお礼を申し上げます。ありがとうございます。これからも宜しくお願い致しますね野球界では大谷翔平という世界でもNo1かと言われる超スーパースターが現れましたが、映画界では以前としてトニー以上の俳優は出ていません。恐らく永久に現れないでしょう。それだけに今日の情報は超レアで目からウロコの超スーパービッグ情報で、お礼をいくら言っても足りない位です！ありがとうございました。これからも我々トニーファンの為に宜しくお願い致します。

洋子さんがもう一度読みたいと言っていた赤木圭一郎と本郷功次郞の対談を見つけました。 トニーの人柄がそのまんまでファン必読です。 お楽しみください。 二人の対談は知らなかったので洋子さんに感謝です。

何回、詠んでも、トニーと本郷功次郎の対談は、笑える。あんたら、中学生か？と言う感じ。本郷功次郎を知ったのは、40代位?で、もう、なにがしかの位の役だったので、真面目な偉いさんの、イメージしかなかったが、トニーとのやり取りは、まるで中学生、２人とも、超、可愛い。インタビュアーも、入らず、自由なトークだから、素が垣間見られて、トニーは、普段はこう言う感じの人なのか～と、得した感じ、UＰ有難う御座います。

赤木圭一郎という俳優は、もう二度と現れない男だと思います😊‼️ 永遠のトニー😮‼️男が男に惚れる本物の男優😊‼️ 今もまだファンでいる事が光栄です🎵‼️ 雅

対談、詠ませて頂きました。本当に、有難う御座いました。泣き笑いで詠んで、鼻水、ズルズルで、ティッシュ片手に、目頭押さえ、鼻水ふきふきで、忙しいったら、ありゃしない。でも、此の２人良いよなあ～と想い、遅ればせながらの、お年玉を貰ったようで、嬉しかったです。重ねて、有難う御座いました。この間の件は、トニーの事になると、つい、熱く成って仕舞う自分がいて、情けないです。ご免なさいです。でも、私も、トニーと同じか、それ以上の強情っぱりなので、あくまで、可能性の範囲が有ることを、言いたかったので、妥当性の話では、私の場合、全くなく、それなら、最初から、話す必要もなく、唯、他の方の名前も有りうると、言いたかっただけで、これ以上、話すのは、しつこいので、私の思う処でもなく、止めておきます。不愉快な想いをさせて、申し訳なかったです。ごめんなさい。本当に、今回の対談も、笑わせて頂き、感謝します🎵

若者よ この旗の下に集まろう そして自由を叫ぼう 若者よこの旗の下に集まろう ……都会の舗道に ふと素足を踏み出したくなるときに 孤独と、絶望のかげに捕らえられようとするとき 若者よこの旗の下に集まろう ……あなたにバラの花を咲かせ そして、自由と希望を分かち合うのだ 僕らの青春に 　　　　　　　　　　　作 赤木圭一郎 この詩を読んでいると、60年安保や学生運動のことを連想してしまうのですが、書かれた時期がそれ以前かもしれないので、的外れな連想かもしれません。 トニーも学生運動には関心があったように聞いています。 警官隊と学生が衝突して当時東大生の樺（かんば）美智子さんが圧死したのは60年の6月半ばでした。 トニーが「霧笛が俺を呼んでいる」の撮影中の時期に重なります。

トニーは、本郷功次郎との、対談でも分かるように心根の優しい、男っぽい男子だと想います。靴の皮敷が半分に割れているのも関わらず、勿体ない、あるいは、めんどくさいからではなく、可哀想だから捨てられないと、言っている。ゆりさんの話では、魚やサザエなど釣ってきて、縁側に大漁だと悦にいって並べていたのに、いざ、食べる時は可哀想だからと言って食べなっかたと言う、他のご家族が皆さんで全部綺麗に平らげたとおっしゃっていた。なんて、心根の優しい素敵な男子なのかと、改めて好きになって仕舞う、本当に、トニーは希少男子から絶滅危惧種に成ってしまった。❤

ここ、最近、トニーのファンになって、思うことは、トニーの次の世代のカッコいいと、言われた俳優達は、皆、トニーが好きで、トニーの真似をしている、トニーの真似から始まっている、役者は、真似から始まって、自分のキャラを作っていくから、其で良いと想うが、例えば、峰岸徹は、何回もトニーに似ていると、言われても嫌ではなく、とても、嬉しかったそうだ。だから、ドラマでも、カンカン帽らしき物は、被って要るし、幌馬車は行くで着ていたジャケットに似ている、上着は良く着ていた。ショーケンは、10才位の時に見たトニーの姿が(六本木で、オープンカーで、パジャマ姿に、口に歯ブラシ)頭に焼き付いて要るらしく、破天荒過ぎる縁起でカッコ良かった、トニーは、ただ、時間に、追われていただけだと想うが、ショーケンには強烈な印象だったと想う。最後は、松田優作だが、タバコの吸い方は、トニーの真似で、絶対、トニーを意識している。探偵物語、他、映画では、カンカン帽らしき帽子は、被って要るし、かなり、トニーを真似ている。極め付きは、ブラックレインのオーディションだ、良く、テレビで写されるが、トニーが鉄火場の風で、カウンターで、お客を脅した、一瞬、狂気をも感じる、アノ目付き、トニーの方が目が大きいから、怖い。目の細い優作は、そこを、下から上に空気をなめて、怖さを持続させた。私は、絶対、あの時のトニーの目付きを真似て、ブラックレインの佐藤の役を、優作は手に要れたと想っている。

対談　赤木圭一郎　本郷功次郎　続き ●泥棒さん歓迎 赤木　家もいいな。だけど、自分の家だと掃除するのも面倒クサイ。だいたい、人間一人住むには、ベットと屋根がありゃそれでいいだろう。なまじっか自前の家なんかあると、家に引きずられてロクなことはねえよ。 本郷　それもそうだね。いま、姉さん（といっても、実はお母さんの妹）の家に居候してるんだよ。今年いっぱいくらいはドイツに行っているから気が楽だけど、帰ってきたら、どこかへ出なくちゃならないんだ。テイのいい留守番だけど、撮影所にも近いし、その点は便利なんだ。 赤木　一人住まいがいいよ。文句を言われなくってすむようなところ… 本郷　アパートにしようと思ってるんだ。鍵が一本あればそれでなんの心配もないしネ。 赤木　アパートか…。すこしくらい騒いだって近所の迷惑にならない場所がいいぜ。 本郷　そのかわり、ひとりっきりにもなれるという…でも泥棒が入ったらどうする？ 赤木　歓迎するぜ。取られるものがないからね。（笑） 本郷　気の毒に思って、なにか置いて行くかもしれないナ。 赤木　だいたいネ。いま俺が持っているものといえば、ベット、ウクレレ、模型飛行機、ラジオ、鉄砲、シャツ五、六枚、それにオモチャのピストル、こんなものかナ。 本郷　それじゃ、俺の方が持ってるよ。それに加えて洋服、ギター、自動車の模型が二台、あとはよく考えてみると借り物だ（笑）そのうち、自分でアパートを借りたら買い揃えるよ。 ●歌は人助け 赤木　この間、歌を聴いたよ。（本郷さんは「港の風見鳥」と「素敵な野郎」の二曲を吹き込んでいます） 本郷　（あわててさえぎっって）いやァ、あれは弱い。歌のハナシはやめようよ。 赤木　おたがいさまだネ。話しているうちに不愉快になるよ。（笑）誰かの落語にあったかナ？ 本郷　顔のハナシは… 赤木　そうそう、それもだいたいヨワイけどね。 本郷　お互いさまだよ。（笑） 赤木　日本人の顔には、今までこういうのはなかったなんていう人もいる。 本郷　スー族（インディアンの種族）とでもいうのか？ 赤木　そりゃオーバーだ。南米風だってんだな。 本郷　なァるほど。そう言われてみれば、セイカンな風貌と謂い、色合いと言い… 赤木　この色は、まだドーランを落としてないからだぜ。ま、落としてもたいして変わらないけどネ。（笑） 本郷　それで、ギターを持ってメキシカンハットをかぶり、サラペ（肩にかける美しい織物）をひっかけてたら、ピタリだよ。 赤木　（笑って）南米に遊びに行っても、平気だな。だけど、歌えって言われたら困っちゃうよ。 本郷　また歌にもどってきたね。 赤木　仕方がない。あきらめるよ。だいたい心臓でいっちゃっているからナ。（笑）今度も、「霧笛が俺を呼んでいる」で一発レコードに入れちゃった。 本郷　ちゃんと準備できる時間があれば、もうすこしマトモに歌えると思うけどね。 赤木　だからかえっていいんじゃないかな。やっぱり役者みたいな地が出た方が、聞くほうも安心するよ。 本郷　高血圧、心臓病の方も安心して聞けるってわけだね。 赤木　人助けみたいなもんだ。（笑）あんまりうまく歌っちゃったら、どれがホンモノだかわかんなくなる。 本郷　フランスにダミアってシャンソン歌手がいるだろ。彼女が若いころ「暗い日曜日」ってのを歌ったら、あんまりメランコリック（憂鬱）なんで、自殺した人が何人か出たというんだ。それからみれば… 赤木　人命救助で表彰されてもいいんじゃないか。（爆笑） 本郷　歌のハナシはやめようよ、この辺で。 赤木　ひとりぼっちになって、ウクレレでもひいてりゃゴキゲンだけどね。 本郷　あ、高校時代からずいぶん弾きならしたからね。夜中なんか、庭の芝生でスローなのをひくといいよ。 赤木　簡単な楽器だけど、いい音するものな。 本郷　ところが、月光に照らされた芝生はいいけど、ヤブ蚊がいるんだ。 赤木　ボリボリ掻きながらじゃムードはでないよ。（笑） 本郷　ムードとヤブ蚊の関係について……か。（笑） 赤木　それで、歌も歌いながら弾くんだろ。 本郷　（笑って）またウタかい。このへんでほんとに歌のハナシはやめようよ。 赤木　やめやしょう（笑） ●笑いが止まらぬ （赤木さん、また電話をかける。大声で笑って、なにやら楽しそう） 本郷　どうしたんだい。ずいぶん元気そうじゃない？ 赤木　（笑いがとまらぬ、という表情で）明日と明後日が休みになったんだよ。うわァ、（と背のびして）どこかへ出ようかな。 本郷　ほんとかい。いいなァ。こっちは明日九時開始だぜ。 赤木　いや、一生懸命働いてください。あっしの方はちょっとハネを伸ばさせていただくよ。 本郷　うらやましきかぎりだナ。こう忙しいと、毎週きまって休みのある普通の人が幸福に見えてくるよ。たまに休みがあっても、一日中待機しててさ。あ、今日は仕事がなかったってくらいのもんだから… 赤木　自分で予定が作れない。 本郷　そう、スケジュールを立てて、それがオジャンになると、むしょうに腹が立ってくる。 赤木　せいぜい腹でもお茶でもたててくださいよ、さて、どこへ行こうかナ。 本郷　いいところ教えて上げる。 赤木　イカスところあるかい？ 本郷　タクシーにのって、ここから七百円で行けるところさ。 赤木　知らないネ。新宿から七百円ていうと…川崎の手前あたりだネ 本郷　おっと、ちょっと違った、健康で文化的な雰囲気があって、美女がいて… 赤木　どこだろ、わからねェな。 本郷　教えてやろうか。 赤木　ぜひ、ききたいネ。 本郷　南の方へ進むんだ。 赤木　成城…（東宝撮影所のあるところ）多摩川… 本郷　ご名答。正解は多摩川、多摩川といっても広うござんす…調布市内の一角に… 赤木　（わかったという顔をして）広い敷地をかまえたる、その名も日活撮影所…（笑） 本郷　どうだい。 赤木　かんべんしていただきましょう。せめて休みがあるんだから、ゆっくり解放されたいよ。 本郷　仕方がない。明日は九時だ。こっちの分も遊んできてくださいョ。

赤木圭一郎逝く　 　　週刊平凡昭和37年臨時増刊号 歩いている時　しゃべっている時　考えている時……　なにげないそんな動作のひとつひとつにも　新しい魅力を感じさせる不思議なふんいき……　昭和36年2月21日　21歳の若さで自動車事故のために亡くなった赤木圭一郎は　そんなムードを身体いっぱいにあふれさせていた男だった テレ屋で　ちょっとばかり強情で　そのくせ素直なやつ……　こういって先輩の石原裕次郎もこよなく彼を愛したが　赤木の急死ほど　全国の映画ファンに　ひどいショックをあたえたものはなかった

子供の頃赤木圭一郎に惹きつけられた、しかし彗星のように去ってしまいました。 高校生になり、エキストラが出来るようになり、日活撮影所に入って、隙を見てスタッフの女性にトニーが何処で事故になったとか、事故当時はどんな風だったのか？とか兎に角リサーチした記憶がありました。

二人がポケットからいくら持っているのか出し合うところは微笑ましいですね。 当時の三千円は現在だとどのくらいなのか調べてみました。 昭和35年の平均初任給は約1万3000円で2020年は約21万円だそうです。 約16倍ですね。 当時の三千円は四万五千円から五万円というところでしょうか。 一晩飲み歩くには十分な金額かなぁと思います。 ちなみに当時のラーメン代は40円か50円です。

対談　赤木圭一郎　本郷功次郎 午前二時の暴れん坊野郎！ 月刊平凡1960年 ひとびとも、そろそろ真夏の夜の夢を結ぼうという午前二時、愛用のドイツ・フォードでかけつけた赤木さんが、デニムのズボンにオープン・シャツという軽装でとびこんできました｡ 待ち受けていた本郷さんは真紅のボート・ネックに白いデニムという粋なスタイル。とりあえずジュースを飲んでゴキゲン対談の始まりです。 ●純情売ります 赤木　どうも、お待たせしちゃって… 本郷　やァ、しばらく。汗かいてるんじゃない。 赤木　晩飯食っているヒマもないんだよ。まいったね。ずっと元気だった？ 本郷　おかげさまでネ。これで顔をふいたらいい。（と、ぬらしたタオルをさし出す） 赤木　どうも。（と受け取、汗を拭いながら）今までアフ・レコ（無声映画をうつしながら声をいれること）なんだ。ちょっとバテたよ。（と、時計を見て）待ったでしょう。 本郷　バーで飲みながら待っている分には、平気だよ。今日は仕事（「俺の涙は甘くない」）が定時（午後五時）にあがってネ。ひと風呂浴びてからくり出したというわけだ。あんがいスカッとしている。 赤木　ちょっと待ってね。（と、かたわらの電話をとり、ダイヤルをまわし始める）悪友たちと約束したんだよ。どこかに遊びに行くべえって…あ、モシモシ（はじけるような笑い声をあげて話していた電話を置いて）驚いたなア、今から海へ行くって奴がいるんだ。 本郷　もう二時過ぎじゃないか。 赤木　なんだか五、六人で騒いじゃってるよ。時間がもったいないから、フルに遊ぼうってんだよ。俺も行こうかナ。 本郷　鎌倉でも逗子でも四時頃にはたどりつけるからね。朝日が昇ってくる… 赤木　あれはゴキゲンだ。海も澄んでるから真っ青、波が白くてそこに金の矢が射こまれてネ、ちょっと文学的だろ。（笑） 本郷　明方ってのはいいよ。仕事で徹夜してセットから出てきても、朝日で体がしまってくるから。死んだイワシが生き返るみたいなもんでね…それが遊びだったら最高だよ。 赤木　あんまりケシかけるなよ（笑）でも、学生時代は夏になると海へ行きっきりだったろ、夏が来るのが待ち遠しくて、夢にまで見たもんな。いざ暑いさかりになって、夜中から朝まで海岸をブラつてると、面白いこともあったよ。 本郷　まさか、悪いことは… 赤木　それがしなかったんだ、イガイに。泥棒の真似事みたいなことは悪友がやったけどね。 本郷　ツミのないヤツだろ。 赤木　そう。砂を掘って海の家のジュースを盗ってくる。そのうち気がとがめて、金を集めては、返しに行ってきた。掘った穴はちゃんと埋めといて… 本郷　スリルがあるからなァ。その感じだけでマズイものが美味くなる。 赤木　いいこというねえ、さては… 本郷　いや、まだ純情だから、そんなことはしない…。 赤木　売り込んでるよ。（笑） 本郷　いくら売り込んでも、金は払ってくれない、せいぜい悪童のサカナになるくらい。 赤木　海岸で、クルマ座になってジュースで乾杯して… 本郷　そのサカナじゃかなわないよ。せめて、美女数千人の酒宴なら… 赤木　モジモジするだけだよ。（笑） ●思うだけリッパ 本郷　（バーの棚に腰かけた赤木さんをズーッと見わたして）おや、ずいぶん履きこんだ靴だねえ。 赤木　（掌でパタンと靴を叩いて）これ、もうクズ屋も買わないよ。ゴミ箱へ放りこんでおいたってなくならないね。 本郷　それ、あんがい楽に履けるだろ。（赤木さんの靴は皮紐で結び上げたようなスポーテイな黒） 赤木　去年の夏買ったんだ。チャン裕（裕次郎さん）に推センされて、無理しちゃった。買物ってのは面倒臭くってね。あれから靴を買ったことがねえから、チャン裕に貰ったのとこれと二足きりない。ほら、（と、片方脱いでみせて）ひどいもんだろう。 本郷　敷皮かい、このふたつに破れた皮は… 赤木　そう。捨てるのも可哀想だから、そのまんまにしてる。靴を一足買いたいけど… 本郷　もの持ちがいい男だねえ。（笑）それじゃ金もたまったろ。 赤木　それが不思議に一銭もないんだ。ネーカ（お金のこと）は欲しいけど、年中スッカンピン。（笑） 本郷　ふえるのは借金ばっかりだね。今年の初めごろはちょっと貯金らしきものができたんだけど、なかなかたまんないもんだよ。 赤木　貯金しようと思っただけでも立派だよ。俺なんか、どこへ行っちゃんだか、懐中に札束が入っていた験しもないってんだから。ギャラも貰っているんだけどねえ。（と鼻のあたりをこすって）いくら持っているんだか勘定したこともねえしな。 本郷　いま、いくら持ってる？こっちはこれだけ…（と、ポケットをさぐって、カウンターの上に並べる）えーと二千四百五十と…六円か。 赤木　持ってるじゃない。イガイに…俺はいくらだろう…おや、こんなにあったのかなあ、三千円くらいあるぜ。（赤木さんのポケットから破れた札はクシャクシャで、丸めたハンカチーフにまぎれたりしている）ちょっと、飲めるナ。 本郷　それだから貯まんないんだ。持ってるつもりでつい飲みすぎるだろ、そうするとツケがふえる、その借金を返しに行ってまた飲む。ぜんぜんイケないよ。 赤木　悪循環だよ。雪ダルマ式にふえるのは借金ばかり… 本郷　景気のないハナシになったね。すこし威勢のいいヤツに話題を変えようか。 赤木　（不意に笑い出して）一杯飲むべいか。血のめぐりをよくして、ついでに金マワリもよくして。（笑） 本郷　家でも建てるか。（笑） 続く