日付 : 20221119
guitar : momose MST2-STD/TW
effector : strymon / DECO → gfi system / specular tempus → walrus audio / LORE
amp : YAMAHA THR10-Ⅱ
※1 ギターはpanを左に振ってます
※2 イヤフォン/ヘッドフォンをお勧め致します
〈独演会、フルver（お勧め）〉
　 • DOKU-EN-KAI, by toe (o...
〈昔に弾いたtoe / レイテストナンバー〉
　 • toe /レイテストナンバー the lat...
日記の続きを書く前に、なぜこの曲をチョイスしたかを書くのを忘れてましたので、つらつら。
先日ふとKZfaqを開くと、この曲をコピーしてる大学生の動画が出てきました。なんと母校の大学祭。当時と変わらぬ教室、セット、学生のテンション。人は知らないですが、なにか受け継がれているものがあるのかなぁ、そうだと良いなぁ、と少し嬉しくなったのでした。
テンションだけは負けてられねぇ〜！！
以下、日記の続きでございます。
日曜朝6時、猛烈な筋肉痛で目覚めて12時まで仕事。ドトール、ありがとう。そこから、酒狂いと合流して、中華とワインを堪能。
互いの趣味の話になったのですが、音楽とダンス、結局やるだけじゃ真髄には辿り着けず、バックストーリーも理解してそれを飲み込んで、表現しないとね、と。本当に、この通りだな、といま日記を書いていても思います。
みんな最初から表現しようとするのですが、これは違うのだろうな、と帰り道で考えました。技術力と考察力がある前提の上に成り立つ真髄が芸術・表現の世界には存在しそうです。
議論の終着点は詰まるところ「今よりもっと面白いことを、ずっと長くやるために、お前今何すんねん」がトークテーマでした。仕事も、趣味も。
日曜日、昼に酒狂いとの飲み会を終えた後、名古屋に帰ってその足で山下和仁ギターリサイタルに行きました。
クラシックギターの雄、とのことですが、私は全く知らず。ギターの先生に「ギタリストなら一度は見ておいた方がいい」と言われ、急遽チケットをとって行ってみることに。
クラシックギターの演奏会には始めて足を運びましたが、静寂の中の生音演奏。ピアノより小さいので、より静寂。
まず、感想として、「凄すぎて言葉が出ない」でした。
この凄さを言語化するのに時間がかかりました。
山下和仁さん、還暦を過ぎたおじさんで、演奏会の見た目だけで言うと、かなり太ったおじさんがギターの側面に顔をべったりつけてギター弾き狂っている、となんともな絵面なのですが、やっていることはマジでヤバい…
前座で山下和仁さんに我こそは！と応募して、選考を通った方の演奏があったのですが、その方々とのレベルに正直、天地の差があったと思いました。
何がすごいか、なのですが、エレキギターのように電気を介した音の表現、変化が全くない中、ギター１本でここまでできるのか、と思わされたことです。
ダイナミクスの表現が多様すぎる。クラシックですので、同じフレーズが続く曲もあるのですが、全く飽きがこない。
・弦のどこを弾くのか
　ホール上で2倍音豊かな音を出したり、ブリッジ付近でパリッとした音を出したり、を秒で変更して表現していました
・ギターポジションの変化
　クラシックギターは左足の上にギターを乗せて抱きかかえるように弾くのですが、フレーズの途中で足からギターを離して、ボディ下部を支点にギター本体を左右に揺らすのです。
　これにより同じ位置で聞いているのに、音色が変わったように聞こえるし、耳に届く会場の反射音も変わるので、リバーブの仕方が変わったように聞こえる。
・フレーズ毎の間の取り方
　会場は本当に静寂、その中で次のフレーズがいつ始まるのか、これぞクラシック、という秒単位の静寂が襲う
・小さな音に芯がある
　指弾きですが、ピックより表現の幅広いのかもな、と思ってしまいました。か細い、消えてしまいそうな音量なのに、アタックがしっかりしていて芯がある。
　ここが一番感動したかもしれません。できる気がしない。
ダイナミクス以外では、チューニングに神業を感じました。曲中にチューニングをすごいスピードで変えるのです。
半音とかそういうレベルではなく、ペグを2周も回すような一音半以上のチューニング変更を行うのです。
これを音を出さずに行うのですが、私にはもはやなぜそれができるのか、全く理解できませんでした。しかも、普通に人がペグを回す速度の3倍は早い。
演奏される曲はもともとオーケストラの曲を編曲して弾いていますので、編曲力というところもすごいのでしょうが、全く思考が追い付かなかった。
世の中にはまだ見ぬ、知らぬすごい人がいるのだなと思いました。
演奏会に参加されている人も、正直全く多くなく、ホールの5分の１くらい。
私の隣に座っていた80歳くらいのご婦人二人が「あたしはあんな音出せない、やっぱりすごいねぇ~」という会話。
洗練された名誉村民が集う限界集落に、私も一歩、足を踏み入れたのです。