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「うつ病」は「落ち込み」が出る精神疾患として認知されましたが、時に落ち込み全般を指す「うつ状態(うつ)」と混同されることがあります。うつ状態はうつ病以外でも「適応障害」「気分変調症」などで出ることがあります。
ご質問「落ち込んだらうつ病ですか?」について、精神科医が6.5分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
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はじめに
「落ち込んだらうつ病ですか?」というご質問にお答えします。結論から言えば、単に落ち込んだだけでは「うつ状態」であり、うつ病はより限定的な状態を指します。
うつ状態とうつ病の定義
うつ状態
「うつ状態」は落ち込みなどのうつ症状が目立っている状態を指します。うつ病でもうつ状態になりますが、ストレスへの反応としても多くの人がうつ状態を経験します。
うつ病
「うつ病」は落ち込むなどのうつ症状が持続する脳の不調を指します。単なる反応ではなく、脳内のセロトニンが減少するなど、脳の機能障害が示唆されます。そのため、治療には脳のセロトニンを増やす抗うつ薬(主にSSRI)が重要となります。
うつ病以外のうつ状態の例
1. 適応障害:ストレスに強く反応して出現する各種のうつ症状
2. 病的でないストレス反応:ストレスに反応しての一時的な落ち込み
3. 気分変調症:軽度のうつ状態が長期間続く精神疾患
4. 双極性障害:うつ状態と躁状態を周期的に繰り返す脳の不調
うつ病の診断の難しさ
うつ病の脳の不調は、画像検査や血液検査で直接確認することはできません。そのため、症状の性質や周辺情報から総合的に判断する必要があります。
うつ病の可能性が高まるポイント
- うつ症状の幅が広く、生活への影響が強い
- ストレスから離れても症状が続く
- 気分の波が目立たず、うつが持続する
うつ状態からうつ病を疑う場面の例
1. 日常生活でできることが次第にできなくなる
2. 休日の過ごし方が変わり、何事も楽しめなくなる
3. 周りから以前との違いを指摘される
まとめ
うつ状態は落ち込み全体を指す大きな概念ですが、うつ病はうつ状態の中でも脳の不調が示唆される、より限定的な状態です。適応障害や気分変調症など、他の原因でうつ状態になることも少なくありません。うつ病を直接見分ける検査データはありませんが、症状の性質や持続期間、生活への影響などから総合的に判断します。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。