0:05 （１）はじめに
0:31 （２）「お金を使いすぎる」とその影響
1:56 （３）お金を使いすぎる精神疾患5つ
2:04 ①双極性障害
3:07 ②ADHD
4:06 ③買い物依存
5:05 ④うつ病・適応障害
6:09 ⑤境界性パーソナリティ障害
7:19 （４）まとめ
お金を使いすぎると、借金などの金銭面の問題や対人トラブルの原因に直結するため注意が必要です。双極性障害やADHDなど「お金を使いすぎる」原因になる精神疾患には注意が必要です。
「お金を使いすぎる精神疾患5つ」につき、精神科医が要点を約8分の動画にまとめています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）
こころ診療所吉祥寺駅前　kokoro-kichijoji.com
府中こころ診療所　fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
（１）はじめに
精神疾患セルフチェック。今回は「お金を使いすぎる精神疾患5つ」を見ていきたいと思います。よろしくお願いします。
精神疾患の影響でお金を使いすぎてしまうことがあります。
すると、生活の困難や対人トラブルにも直結してしまうため、注意が必要です。
今回は「お金を使いすぎる精神疾患5つ」を見ていきます。
（２）「お金を使いすぎる」とその影響
「生活に大きな影響」が出ることもあります。
＜お金を使いすぎる＞
これは、本来の生活から逸脱した出費を必要時以外にしてしまうことです。
いくつかの精神疾患で生じることがあります。
生活の困難やトラブルに至ることも多く、非常に注意を要する症状です。
＜お金を使いすぎる背景＞
人によってはストレスで使ってしまうことがあります。
人によっては、周りの広告などの影響で使ってしまう方もいます。
そして、もう一つが精神疾患による影響です。
＜お金を使いすぎる影響＞
1つ目は「金銭的な困難」。特に多額に使うと借金や自己破産等のリスクも生じます。
もう一つは「対人トラブル」。お金をどうしても工面できない時に、人間関係のトラブルが出る場合があります。
もう一つが「精神不安定」お金のことが解決しないと、それがストレスになり精神不安定になる事があります。
＜「お金を使いすぎる」への対策＞
まずは「他のストレス発散法への置き換え」をできる範囲でやっていきます。
そして、物理的には「カードの使用制限」など、枠組みとしてお金を使わない方法をとる場合もあります。
そしてもし精神疾患が絡んでいれば、その「精神疾患を治療する」ことが大事です。
（３）お金を使いすぎる精神疾患5つ
「精神疾患からお金を使いすぎる」こともあります。
①双極性障害
「躁状態では、浪費に注意」です。
＜双極性障害とは＞
双極性障害は「うつ」とその逆の「躁」を繰り返す脳の不調です。
躁の状態の時に浪費が問題になります。
特に躁の浪費では、非常に高額になることもあって影響が大きいです。
＜お金を使いすぎる場面＞
まずは「躁での衝動的な買い物」があります。
そして、気分が高揚する中で「大きな投資」をしてしまう場合があります。
人によっては、躁状態の時に「過剰な贈り物」をし過ぎてお金を使いすぎる場合があります。
＜治療と対策＞
まず双極性障害は「脳の不調」なので、受診と治療を要するのが原則です。
その中で「軽うつ」で安定を図って浪費につながる躁を予防するのが現実的な対策です。
そして、それでも躁になるリスクはあるため、予めカードを制限しておくなど、予防的な対策をとることもあります。
②ADHD
「衝動性からお金を使いすぎる」ことがあります。
＜ADHD＞
ADHDは不注意・多動・衝動性が特徴の発達障害です。
「衝動性」から欲しいと思うと、すぐお金を使ってしまうことがあります。
そして、慢性化すると、さらに生活への影響が大きくなるため注意が必要です。
＜お金を使いすぎる場面＞
まずは欲しいと思ったら「衝動的に」高額でも買ってしまうこと。
そして「お金の計画が立てられない」ことで結果使いすぎることがあります。
また人によっては、ストレスの時の買い物が習慣になってしまう場合もあります。
＜治療と対策＞
人によっては「ADHD治療薬」が有効な場合があり、診断を受けた方は選択肢になります。
その中で「衝動に対して一歩引く」練習が非常に大事になります。
そして可能であれば、「他のストレス発散法で置き換えていく」のが方向性です。
③買い物依存
「繰り返すと一種の習慣に」なってしまいます。
＜買い物依存＞
これは買い物の行為に精神的に依存してしまう状態です。
はじめはストレスへの対策で買い物をして、それでストレス改善の効果を実感します。
しかし次第に慢性化して、効果は弱まっても習慣化してしまうことが少なからずあります。
＜お金を使いすぎる場面＞
まずは「ストレスの自己治療として」が初期の話です。
それがだんだん慢性化して習慣的にお金を使ってしまう場合があります。
その中で「空虚感」を埋めたくて買い物をする方もいます。
＜治療と対策＞
初期であれば、他の発散法で置き換えるのが方法になります。
一方で慢性化すると対策が難しいため、その時は「カードを制限する」など現実的な枠組みを取ります。
人によっては「自助グループ」など相談相手を見つけるのも一つの方法です。
④うつ病・適応障害
「つらさへの自己治療で」使いすぎる事があります。
＜うつ病・適応障害＞
うつ病・適応障害はストレスを背景に落ち込みが続く状態です。
その落ち込み、つらさの自己治療として「お金を使う」ことがあります。
時に習慣化・慢性化して、使い続けることが続くことに注意を要します。
＜お金を使い過ぎる場面＞
まずは「ストレスへの自己治療」でお金を使い過ぎることがあります。
そして人により「情動不安定な時の衝動から」使っいすぎる場合があります。
その中で次第に「慢性的・習慣的に」使いすぎるようになることもあります。
＜治療と対策＞
基本は「うつ病と適応障害の治療」。薬の治療や休養およびストレス対策などを行います。
もし「他のストレス発散法」があれば、それで置き換えることは大事な方法です。
そして「衝動」は体調不良などが背景のため、「休養と体調面の改善」も意外に有効な方法です。
⑤境界性パーソナリティ障害
「空虚感からお金を使ってしまう」状態です。
＜境界性パーソナリティ障害＞
境界性パーソナリティ障害は、特に感情調節が困難なパーソナリティ障害です。
ある種の「空虚感」を感じることが多く、それからお金を使い過ぎてしまう場合があります。
そして、不安定な時、衝動的にお金を使ってしまうことも少なからずあります。
＜お金を使い過ぎる場面＞
まず「空虚感を埋めるため」に使う場合があります。
そして「依存している相手に見捨てられないために」お金をたくさん使う場合もあります。
もう一つが不安定時に「強い衝動に影響されて」使ってしまう場合があります。
＜治療と対策＞
境界性パーソナリティ障害は、治療薬は基本的にはあまりないです。
そのため、主には「感情調節の技術」を磨くことになります。
そして、「空虚感や衝動に」ある種、いろいろ対処して「持ちこたえる」練習をが大事です。
また、一種の「自分軸」を確立して依存を防ぐことがもう一つの対策です。
（４）まとめ
今回は精神疾患セルフチェック「お金を使い過ぎる精神疾患5つ」を見てきました。
お金を使い過ぎると生活や対人面の影響が強く注意が必要です。
主な原因になり得る精神疾患は次の5つです。
①双極性障害
②ADHD
③買い物依存
④うつ病・適応障害
⑤境界性パーソナリティ障害
特に衝動が影響する時は「衝動に一歩引く」ことの反復練習が大事です。
こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695)
#お金を使いすぎる　#精神疾患　#双極性障害　#ADHD　#境界性パーソナリティ障害　
【解説者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。