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0:00 (1)はじめに
0:25 (2)パニック障害について
5:11 (3)パニック障害の治療目標4つ
5:18 ①パニック発作の改善
6:01 ②予期不安の改善
6:56 ③行動範囲の回復
7:30 ④薬なしの「治癒」と再発予防
8:34 (4)まとめ
パニック障害は、急な心身の不調「パニック発作」を中心に様々に生活に影響します。症状の改善を経て薬なしの「治癒」を目指し、再発予防の取り組みは継続します。
「パニック障害の治療目標4つ」について、精神科医が6分で説明しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
(1)はじめに
今回は「パニック障害の治療目標4つ」についてお話しします。パニック障害は強いパニック発作が特徴的な精神疾患です。2次的な症状や生活への影響も強くあり、その改善も治療の目標になります。最終的には薬なしで以前の状態に戻る「治癒」を目指します。
(2)パニック障害について
パニック障害は、急な心身の不調であるパニック発作が繰り返し起こることが特徴です。発作への予期不安と、発作を避けるための回避行動も生活に影響を与えます。主な症状は、パニック発作の反復、予期不安、回避行動です。
パニック発作は、満員電車やエレベーター、MRI検査など閉じた場所で起こりやすく、強い不安と恐怖心、動悸やめまいなどの身体症状を伴います。一回だけでなく繰り返すことが、一般的なパニック発作との違いです。
予期不安は、再び発作が起きるのではないかという予想からの不安が続く状態です。その結果、普段から緊張が続き、リラックスや集中が難しくなります。予期不安があると、かえってパニック発作が起こりやすくなります。
回避は、発作が起こりそうな場所を意識的に避けることで、発作を抑えようとする自己治療の一種です。短期的には発作を防げますが、時間が経っても同じ場所では発作が起こります。似た場面も予防的に回避し続けると、活動範囲が狭まり、生活に様々な影響が出ます。
パニック障害の主な治療は、薬物療法と系統的脱感作法の2つです。薬物療法では、うつ病と同様の抗うつ薬SSRIを使い、徐々に症状の改善を図ります。また、発作を抑える抗不安薬を頓服薬として持っていくこともあります。系統的脱感作法は、不安に直面して慣らすことで克服を目指す方法です。
(3)パニック障害の治療目標4つ
①パニック発作の改善
薬物療法で発作を抑え、脱感作法で万全を期します。抗うつ薬SSRIの治療を続けると、パニック発作の頻度、程度、持続時間が減少・短縮します。脱感作法でも、不安に慣れることで発作の再発を予防できます。
②予期不安の改善
発作の減少と予期不安の減少は連動します。抗うつ薬SSRIは不安全般を改善し、予期不安も減らします。パニック発作が減ると、予期不安もさらに減り、好循環が生まれます。脱感作法でも、不安場面に慣れることで予期不安が改善します。
③行動範囲の回復
回避による行動範囲の縮小を、治療で徐々に元に戻していきます。抗うつ薬などで不安を改善しながら、脱感作法で苦手な場面に慣れ、行動範囲を拡大します。比較的楽な場面から始め、様々な場面で反復練習することで、以前の範囲に戻していきます。
④薬なしの「治癒」と再発予防
最終的には薬なしの治癒を目指します。脱感作法で活動範囲が回復すれば、抗うつ薬の必要性が減ります。再発に注意しつつ、徐々に抗うつ薬を減らし、減量中の不安は脱感作法で抑えます。理想的には抗うつ薬を0にしても安定が続く治癒を目指します。ただし、再発リスクは残るため、体調やストレス管理を続け、再発を防ぎます。再発しても、軽い発作なら脱感作法で抑え、重い場合は早めに治療を再開します。
(4)まとめ
パニック障害は、パニック発作が繰り返し起こる精神疾患です。生活への影響も伴いますが、治療目標は以下の4つです。
1. パニック発作の改善
2. 予期不安の改善
3. 行動範囲の回復
4. 薬なしの「治癒」と再発予防
抗うつ薬の治療と脱感作法を組み合わせ、相乗効果で改善を図ることが重要です。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。