心療内科・精神科で不眠症に対して睡眠薬を使うことがある一方、サプリメント等の「睡眠補助薬」が市販されており、それで対策する人もいます。有効な場合もある一方効果に限界もあり、対策しても不眠が続く場合は早めの受診もセナ櫛です。
ご質問「不眠症です。市販薬でも眠れますか？」について、精神科医が4分で回答しています。
出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長）
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市販の睡眠改善薬について
市販の睡眠改善薬は、医療機関で処方される睡眠薬とは異なります。主に以下の成分が使用されています：
1. 抗ヒスタミン薬
2. ハーブやサプリメント
3. 漢方薬成分
これらは直接的な睡眠薬ではなく、副作用的な眠気や体のリラックス効果を利用して睡眠を促進します。
睡眠改善薬の効果
睡眠改善薬が効果を発揮する場合があります：
1. 薬との相性が良い場合
2. 服薬の安心感が有効な場合
3. 薬以外の対策との併用がうまくいっている場合
特に抗ヒスタミン薬は個人差が大きく、全く効かない人から非常に眠くなる人まで様々です。また、服薬することで安心感が得られ、それが眠りに繋がる場合もあります。
睡眠改善薬の限界
しかし、睡眠改善薬には限界もあります：
- 一般的に医療用睡眠薬より効果は弱い
- うつ病など、症状に重さがある場合は効果が限定的
- 相性や他の方法との組み合わせが重要
不眠と精神疾患の関係
不眠はうつ病などの精神疾患の症状として現れることがあります。また、不眠が続くことで精神疾患の発症や悪化のリスクが高まります。
まとめ
市販の睡眠改善薬は、睡眠薬とは異なる成分で間接的に睡眠を改善します。安全性は高いものの、効果は個人差が大きいです。相性の良さ、安心感、他の対策との併用により効果が出る場合もありますが、限界もあります。
睡眠改善薬で効果が見られない場合、不眠からうつ病などへの悪化を防ぐため、早期の医療機関受診も選択肢として考慮すべきです。
こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station）
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【監修者】
医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎
精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医）
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。