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作曲家のトイドラが、原口沙輔『人マニア』を分析します。
なお、分析にあたって原口さんご本人が公開している二次創作キットを使用しました。
質問・意見はコメントにて。
4:24 分析はじめ
☆楽譜の動画→ • 【耳コピ楽譜】原口沙輔『人マニア』
【 作曲初心者あるある → • 【たまには音楽理論】作曲シロウトあるある ~... 】
【「トニカル・メロディ」とは?→ • 【たまには音楽理論】メロディには「ド・ミ・ソ... 】
〈原口沙輔〉
ボカロP・DJ・作詞家など手広く活動するミュージシャン。
DTMによる作曲技術に定評があり、EDMの影響が強い。
大変若くして頭角を現している。
〈総評〉
【楽式】
・Aメロ→Bメロ→サビ。
→2番サビがラスサビ。曲は大変短い(TikTok文化への意識)。
【リズム】
・明確なビートで貫かれる。
→8ビート上での「♪.+♪.+♪」
よく使われるノリのいいビート。
・伴奏がシンコペーション多めな代わりに、ドラムとメロディは表打ちの単純なリズム。
→メリハリ。
【メロディ・和声】
・メロディはトニカル・メロディ。
→コードとぶつかろうが関係なし。
・オカズのメロディラインはほぼない。
→音ネタによる音ハメがオカズとして機能。
・ずれ和音がむちゃくちゃに多い。
→メロディ・コード・ベース問わず片っ端から半音ずらしてぶつける。
→アヴォイド・ノートまみれで響きは崩壊寸前。
・コードにはテンションが多い。
→オンコードも使われる。
・不必要なタイミングでの転回形が多い。
→響きを不安定にするため敢えて用いる。
→ベースラインがメロディ的に激しく動くため違和感が少ない。
→結果的に根音が省略されることも多い。
→ただし、フレーズの句切れのトニックではちゃんと基本形に着地。
不安定になりすぎて崩壊しないための気遣い。
・ドミナント時のベースが属音の半音上(ラ♭)にありがち。
→普通は属音にあるはず(V7)。
→V9の4転を思わせる(♭VIdim7)ので不安定。
【表現】
・音楽的な響きは放棄。音作りで魅せる。
→わざと悪い響きにして不気味な雰囲気を作る。
例)ヴォイシングが悪い。
アヴォイド・ノートや限定進行の無視など、あらゆる和声的禁則を犯している。
→ミックスでの音作りで上手くバランスを整えている。
→音ネタなどの効果音が大変多い。音MAD的なユーモラスさもある。
→楽譜に書き表せない要素が多い。
DTM 的な要素がかなり強い音楽。
・極端に音を歪ませるEDMジャンル(ダブステップなど)の影響。
→ワブルベースの使用、間奏の Drop など。
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作曲家のトイドラ → tomita-haruki.studio.site/
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