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うつ病は治療で改善し、しばしば薬なしでも安定する「治癒」に至る一方、時に再発を繰り返すことがあります。各種のストレス対策で防げるときもある一方、それでも繰り返す場合があり、その場合はセロトニンが減りやすい等の「脳の不調」を想定し、再発予防のために抗うつ薬を続けることも選択肢になります。
ご質問「うつ病を繰り返してしまいます」について、精神科医が6分で回答しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
1. うつ病の基本理解
うつ病は、落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調です。脳内物質セロトニンの不足などが背景とされ、休養、薬物療法、精神療法が治療の3本柱とされます。
うつ病はしっかり改善すれば、薬なしで安定が続く「治癒」を目指すことができます。ただし、再発のリスクはあるため、再発予防のための日々の取り組みが重要です。
2. 再発の主な引き金
a) 外的なストレス
環境などの外的要素からのストレスが続くことで再発を繰り返す場合があります。仕事など変更可能なものは環境調整で改善を図り、変えにくい場合は微調整や割り切りでストレスの影響を減らすことが現実的です。
b) 内的なストレス
生活習慣の影響でストレスが溜まりやすくなったり、考え方の癖によって自分でストレスをかけてしまう場合があります。また、対人関係で我慢する習慣がストレスとなり再発につながることもあります。
c) 脳の不調
明確なストレスがなくても再発を繰り返す場合、脳レベルでの不調が想定されます。
3. 再発予防の対策
a) 生活習慣の改善
- 規則正しい生活で睡眠を確保
- ストレスや疲労を減らす
- シンプルなストレス発散法を習慣化
- 運動を日課にしてストレス耐性を向上
b) 考え方の癖の対策
- 自分の考え方の癖を把握し、異なる視点を探す習慣をつける
- 小さな成功体験を重ねて自己肯定感を高める
- マインドフルネスで自己の状態や思考を観察する練習をする
c) 対人関係でのストレス対策
- 必要な主張をする「アサーション」を習慣化
- 我慢を強いられない人間関係を選択
- 相手への配慮を忘れず、一方的な自己主張を避ける
4. 発達障害の可能性
背景に発達障害がある場合、慢性的なストレスからうつ病を繰り返すことがあります。幼少期からの特徴がある場合は、この可能性を考慮し、特性に応じた対策を開始しつつ、必要に応じて厳密な発達障害の診断を受けることも検討します。
5. 脳レベルの不調への対応
ストレス対策をしても再発を繰り返す場合、脳レベルでの再発リスクが高いことが想定されます。この場合、症状が安定し薬なしの「治癒」が見込めても、再発予防のために薬を継続することが検討されます。薬と通院を続けるデメリットと、薬なしで再発するリスクを比較し、医師と相談して判断することが現実的です。
まとめ
うつ病は改善後も再発リスクが残ります。再発を繰り返す場合は、まずストレスの影響を考え、生活習慣や考え方の見直しでストレスをためにくい状況を作ることが重要です。それでも再発する場合は、脳レベルでの再発リスクを想定し、安定後も抗うつ薬の継続を検討することがあります。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。